大阪・関西万博会場に提供される「森になる建築」、3Dプリント完了
株式会社竹中工務店は、2024年8月、大阪・関西万博会場内「大地の広場」にて、3Dプリント技術を用いた仮設建築物「森になる建築」の建設に着工しました。2024年中に3Dプリントが完了し、現在、外装工事と緑化工事を進めています。
「森になる建築」は、直径4.65m、高さ2.95mの建築物2棟で、2025年4月13日から10月13日までの大阪・関西万博会期中、来場者の休憩などに利用されます。2025年日本国際博覧会における建築基準法第85条第7項の規定に基づく仮設建築物として提供されます。
本建築物は、2020年から2021年にかけて実施された「竹中グループが提案する日本国際博覧会(大阪・関西万博)パビリオンに関するアイデア」提案コンペにおいて、「Seeds Paper Pavilion(シーズペーパーパビリオン)」として最優秀賞を受賞したアイデアを具現化したものです。
このアイデアは、使い終わると廃棄物になるのではなく、みんなでつくる建築が種となり、使い終わったら森になるという、未来の建築を提案しています。最先端の3Dプリント技術と手づくりの融合が特徴です。
2023年5月より、千葉県印西市の竹中技術研究所にて大型3Dプリンターを用いた試験を開始し、2024年4月には実物サイズの出力試験に成功しました。 生分解性樹脂を構造材として一体造形しており、2024年10月25日には「最大の生分解性の3Dプリント建築(一体造形)」としてギネス世界記録TMに認定されました。(日本語)最大の生分解性の3Dプリント建築(一体造形)、(英語)Largest 3D-Printed biodegradable building (monolithic)
今後の工程としては、伝統工芸の職人によって作られた和紙、ワークショップで作成される植物の種をすきこんだ和紙「シーズペーパー」、そして福祉施設で作られた和紙を組み合わせて構造体に貼る外装工事を進め、緑化工事も同時に行い、2025年4月の完成を目指しています。
「森になる建築」の技術開発においては、3Dプリントや外装の植栽などの技術について、それぞれの分野の専門企業と協業して進められています。
「森になる建築」概要
- 名称: 森になる建築 (Seeds Paper Pavilion)
- 用途: 来場者休憩施設
- 規模: 直径4.65m、高さ2.95mの建築物2棟
- 素材: 生分解性樹脂(3Dプリント構造材)、和紙(外装)
- 特徴: 生分解性樹脂による世界最大の3Dプリント建築(一体造形)、伝統工芸と最先端技術の融合、植物の種を埋め込んだシーズペーパーの使用
株式会社竹中工務店について
(企業情報の簡潔な紹介は省略)
参考情報
- 竹中工務店公式YouTube Channel コンセプト動画「Seeds Paper Pavilion -未来都市の種となる建築-」
補足
本記事は、提供されたプレスリリースに基づいて作成されており、追加情報や推測は含まれていません。


