2025年日本国際博覧会日本館:第3弾展示公開!「ごみ」の分解と火星の石、BE@RBRICKが彩る循環の未来
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の日本館では、3つのエリアで「循環」をテーマとした展示が展開されています。第1弾の「ファームエリア」、第2弾の「ファクトリーエリア」に続き、第3弾として2025年、微生物の働きに焦点を当てた「プラントエリア」が公開されました。
プラントエリア:「微生物」の力と光の芸術
プラントエリアでは、「『ごみ』から『水』へ」をテーマに、微生物の驚異的な働きが紹介されます。目に見えない微生物の活動を、無数の光でダイナミックに表現したインスタレーションが来場者の五感を刺激します。暗闇の中で輝く光の粒は、微生物の活発な動きと生命の営みを視覚的に捉え、幻想的な空間を作り出します。
BE@RBRICKがナビゲートする「循環」の過程
プラントエリアでは、世界中で人気のクマ型フィギュア「BE@RBRICK(ベアブリック)」が、ごみの分解と再生のプロセスを楽しくナビゲートします。有機物を二酸化炭素(CO2)や水、植物の養分、さらにはエネルギー源となるガスに変換する微生物の働きを、水、CO2、窒素、リン、電気、熱を模したベアブリックで表現。地球の循環を支える微生物の重要な役割を、視覚的に理解しやすく解説しています。
日本館でのベアブリックは、株式会社メディコム・トイの協賛によるオリジナルデザインです。微生物の働きの展示・演出は、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)及び積水化学工業株式会社の協力によるものです。
協賛企業: 株式会社メディコム・トイ
展示協力企業・団体: 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)、積水化学工業株式会社
世界最大級の「火星の石」と宇宙からのサンプル
2024年9月に公開が発表され話題を集めた「火星の石」が、日本館で展示されます。約1000~1300万年前に火星から飛来し、数万年前に地球に到達したと考えられるこの隕石は、日本の南極地域観測隊が発見したもので、幅29センチ、高さ17.5センチ、重さ12.7キロの大きさです。火星由来の隕石としては世界最大級を誇り、水がない限り生成されない粘土鉱物を含むことから、かつて火星に水が存在したことを示唆する貴重な試料となっています。
来場者は、実際に「火星の石」のミニサンプルに触れるコーナーも体験できます。さらに、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ」と「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星イトカワおよびリュウグウからのサンプル「砂」も展示され、日本のものづくり技術と宇宙探査の成果が紹介されます。
展示協力企業・団体: 国立極地研究所、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)
CO2からはじまる未来:地球に優しい技術
プラントエリアの先では、株式会社カネカの協力により、「水素酸化細菌」を活用した事例が紹介されています。水素酸化細菌はCO2を原料にプラスチックや繊維などの製品を作り出すことができ、石油由来のものと遜色のない品質を持ちながら、海水中でも分解しやすいという特徴があります。化石資源に依存しない、地球環境に優しい循環型バイオものづくり技術として注目されています。
展示協力企業・団体: 株式会社カネカ
万博会場の生ごみを活用したバイオガスプラント見学ツアー
日本館には、万博会場の生ごみを微生物の力でエネルギーに変換する「バイオガスプラント」が併設されています。カナデビア株式会社の協賛により、プラントの見学ツアーが実施され、微生物の働きを学びながら、ごみから新たな資源やエネルギーが生まれる過程を体感できます。
協賛企業: カナデビア株式会社
日本館ツアー:建築とデザインの魅力
日本館の円環状構造体と「いのちのリレー」をテーマにした建築デザインを紹介する「日本館ツアー」も開催されています。建築の奥深さや意義を理解できる内容で、展示体験をさらに深める機会を提供します。
日本館:いのちと、いのちの、あいだに
日本館は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博において、日本政府のプレゼンテーション拠点として機能します。テーマは「いのちと、いのちの、あいだに」。日本文化の特徴である「循環」を館内に表現することで、来場者は自分自身と地球全体のつながりを認識する機会を得ることができます。
まとめ
2025年日本国際博覧会日本館の第3弾展示は、微生物の働き、火星の石、そしてBE@RBRICKのコラボレーションなど、多角的なアプローチで「循環」というテーマを提示しています。 これらの展示を通して、来場者は地球環境と生命のつながりを深く理解し、未来への展望を育むことができるでしょう。


