第一回妖怪画大賞 グランプリは「出勤時」に決定! 2025年2月2日、妖怪万博2025にて発表
2025年2月2日、香川県小豆島の土庄町総合会館フレトピアホールにて開催された「妖怪万博2025」において、「第一回妖怪画大賞」の授賞式が行われ、グランプリを含む各賞受賞作品が発表されました。主催は小豆島・迷路のまち妖怪プロジェクト実行委員会、妖怪美術館(小豆島ヘルシーランド株式会社)です。
本コンテストは、「妖怪」をテーマに自由な発想で描く絵画作品を募集するもので、10月1日から11月30日までの応募期間中に、日本全国のみならず香港・台湾からも205点の作品が集まりました。
一次審査では、審査員長の柳生忠平氏(妖怪画家・妖怪美術館館長)が12月16日に厳正な審査を行い、最終審査へ進む50作品(小学生以下6作品を含む)を選出しました。この50作品は、「妖怪万博2025」会場にて展示され、柳生忠平氏と審査員の平良志季氏(日本画家)による最終審査が行われました。東學氏(墨絵師・アートディレクター)は都合により欠席となりました。
審査基準は画力やアイデアだけでなく、作者の作品解説や意気込み、ストーリーも考慮されました。
各賞受賞作品
大賞グランプリ
作品タイトル: 出勤時
作者: 木山武(京都市在住)
作品解説: 朝の出勤で気だるそうに歩いているサラリーマンが、まるで妖怪に気を吸い取られているようだったので、それを絵で表現した。
審査員長・柳生忠平氏の講評: ここ近年の日本を表しているかのような作品でした。出勤する前の働く人々の疲れや絶望感など、作品の色と構図で非常にリアルに表現されています。画面右に大きくびっしり描かれた妖怪の顔の存在感が印象的で、目が我々人間の心の内を見透かしているかのような、嘲笑しているかのような雰囲気を醸し出しています。現代に生まれた妖怪と言っても過言ではないでしょう。
優秀賞
作品タイトル: かはずかげらう皇啼く
作者: ササキヨウスケ(北海道)
審査員特別賞
作品タイトル: 側溝の秘密
作者: 江原悠馬(兵庫県)
キッズ部門賞
作品タイトル: はっけよいごせんぼう
作者: ぴーちゃんけいけいwith りりー(東京都)
当日新設された賞
最終審査に進んだ50作品は甲乙つけがたい秀作揃いだったため、審査員が「どうしてもなにかしらの賞をあげたい!」という作品をそれぞれ選出し、「心の忠平賞」「心の平良賞」が当日新設されました。受賞者には、柳生忠平氏と平良志季氏の私物が贈られました。
心の忠平賞
作品タイトル: すいこみ
作者: ショトウ(京都府)
心の平良賞
作品タイトル: ヨルノピーマン
作者: SHOKO SAITO(東京都)
妖怪万博2025
「妖怪万博2025」は、妖怪と妖怪文化を愛する人々が集まるイベントで、妖怪をテーマに地域振興をする団体、研究者、アーティスト、クリエイター、コスプレイヤー、パフォーマーなど、あらゆる妖怪文化を育む人々が参加し、世界に向けて妖怪文化を発信しました。フリーマーケットやフードなども楽しめる一大イベントで、のべ3,500人の来場者を集めました。
開催日時: 2025年2月2日
開催場所: 土庄町総合会館 フレトピアホール(香川県小豆郡土庄町甲267-78)
主催: 小豆島・迷路のまち 妖怪プロジェクト実行委員会
共催: 一般社団法人 小豆島観光協会、妖怪美術館
後援: 土庄町、小豆島町、土庄町教育委員会、小豆島町教育委員会
協力: 小豆島ヘルシーランド株式会社、小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM、株式会社パオ・フィール
入場料: 無料
妖怪美術館について
香川県・小豆島の迷路のまちに位置し、900体を超える妖怪造形作品を展示する美術館です。4つの古民家をスマホガイドアプリを使いながらめぐり、妖怪の起源から現代の妖怪までを展示・保管しています。「妖怪(=Yokai)を世界語にしたい」という理念を掲げています。館長は小豆島生まれの妖怪画家・柳生忠平氏です。
小豆島ヘルシーランド株式会社について
瀬戸内・小豆島で、オリーブの栽培や研究、化粧品や食品の開発・製造、通信販売などを行う会社です。MeiPAM 小豆島・迷路のまちアートプロジェクトの共同運営、地域活性化事業の企画・推進・運営も行っています。
第一回妖怪画大賞の概要
テーマ: 妖怪
応募期間: 2024年10月1日(火)~11月30日
応募総数: 205点
主催: 小豆島・迷路のまち 妖怪プロジェクト実行委員会、妖怪美術館
協力: 小豆島ヘルシーランド株式会社、小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM
後援: 土庄町、土庄町教育委員会、小豆島観光協会
応募作品はすべて妖怪美術館に所蔵され、随時展示されます。
まとめ
第一回妖怪画大賞は、多くの応募作品の中から「出勤時」がグランプリに輝き、現代社会の闇を反映した作品として高い評価を受けました。妖怪万博2025を舞台に、盛況のうちに幕を閉じました。


