2025年大阪・関西万博「電力館 可能性のタマゴたち」が多言語対応を実現!QR Translatorが32言語をサポート
2025年、大阪・関西万博のパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」が、株式会社PIJINが開発・運営するQR Translator®︎を活用した多言語対応を実施することが発表されました。電気事業連合会(電事連)が推進するこの取り組みは、大阪大学言語サークル「GGC」を含む3団体・組織の共創によって実現しました。
世界中からの来場者へ、正確な情報を届ける
大阪・関西万博は、期間中に約2,820万人の来場者が見込まれており、そのうち約350万人(12%)が海外からの来場者と予測されています。160を超える国と地域が公式参加を予定しており、多様な言語に対応する必要があることから、電事連は多言語対応を強化する方針を決定しました。
英語だけでは不十分な現状と、QR Translatorによるソリューション
英語をベースとした情報提供は多くの来場者へ情報を伝える手段となりますが、世界人口約80億人のうち、英語を母国語とする人、第二外国語として学んだ人、英語学習者を含めても20~30億人と推定されており、世界人口の約3人に1人に留まります。
そこで、電事連はPIJINが提供するQR Translatorを採用しました。このサービスは、32言語に対応した特別バージョンで、1つのQRコードから利用者の端末言語に合わせて翻訳文を表示する仕組みです。重要なのは、翻訳にAIではなく、GGCに所属する各言語話者が翻訳・監修を行っている点です。これにより、英語に堪能ではない来場者でも、母国語または理解しやすい言語で電力館の情報を得ることができます。32言語への対応により、海外来場者の99%以上への情報伝達を目指しています。
QR Translator:多言語表示サービスの詳細
QR Translatorは、スマートフォンなどのユーザー端末の設定言語を自動認識し、自動的に翻訳文を表示、音声読み上げも行う多言語表示サービスです。利用者は通常のQRコードと同様に利用でき、専用アプリは不要です。提供側にとっても、多くの言語で印刷物を個別に制作する必要がなく、コストと手間を削減できます。
さらに、クラウド上から翻訳文の修正が可能で、QRコードを再印刷することなく、テキストと音声の両方に修正内容を反映できます。
QR Translatorの主な特徴
- 専用アプリ不要
- 差し替え不要(クラウド上で簡単にコンテンツの修正・更新が可能)
- 音声読み上げ機能(テキスト情報に基づいてAI音声を自動合成。視覚障害がある方々にも情報提供が可能)
- データ分析機能(個人情報の取得なしで、QRコードが読み取られた場所や言語をグラフ化)
- 知的財産を所有(日本、米国、欧州、中国、韓国等で特許を取得済)
関係各団体について
電気事業連合会(電事連):日本の主要電力会社で構成される業界団体。電力事業の円滑な運営と発展を目的とし、政策提言や調査研究、広報活動等を行っています。
大阪大学言語サークルGGC:大阪大学を拠点に活動するサークルで、30か国出身の約160名の部員が在籍し、言語に関する幅広い活動を行っています。
株式会社PIJIN:「世界を言語バリアフリーに」を企業理念に、多言語対応ソリューションQR Translatorを開発・運営しています。
まとめ
2025年大阪・関西万博「電力館 可能性のタマゴたち」における多言語対応は、QR Translatorの導入によって実現しました。 AI翻訳ではなく、専門家の監修による高精度な翻訳と、利用者にとって使いやすいインターフェースが特徴です。この取り組みは、万博の成功に貢献するとともに、多言語対応における新たなソリューションを示すものと言えるでしょう。 電事連、GGC、そしてPIJINの連携による共創の成果が、世界中の来場者に万博の魅力を伝える上で重要な役割を果たすことが期待されます。

