大阪・関西万博2025:河森正治氏プロデュース「いのちめぐる冒険」でSoVeCとソニーPCLが実現した革新的なイマーシブ体験
2025年4月13日~10月13日に開催された大阪・関西万博において、アニメーション監督・メカニックデザイナーの河森正治氏プロデュースによるシグニチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」が大きな注目を集めました。その魅力を支えたのが、SoVeC株式会社とソニーPCL株式会社による、革新的なイマーシブ体験です。SoVeCの立体音響ソリューション「音のXR体験」と、ソニーの先端技術を駆使した触覚提示技術(ハプティクス)が融合し、来場者に五感を刺激する、全身で感じる新しい体験を提供しました。
「超時空シアター『499秒 わたしの合体』」:VRと立体音響が織りなす宇宙スケールの物語
「超時空シアター『499秒 わたしの合体』」は、現実と仮想空間が融合する専用シアターで展開されました。30名の来場者はカメラ付きVRゴーグルを装着し、VRとMRを行き来しながら、宇宙スケールの食物連鎖を同時体験しました。河森正治氏が手がけた映像世界と、最先端の映像・音響技術が融合した、世界でここでしか体験できないイマーシブ展示です。
本コンテンツのために新規開発されたXR(クロスリアリティ)技術と立体音響技術により、全く新しい映像体験が実現しました。VRゴーグルの耳元と会場のスピーカーから出力される音を立体的に演出することで、圧倒的な立体音響が来場者を包み込みました。SoVeCの「音のXR体験」によって生成されたスケールの大きな立体音響空間と、ソニーの立体音響技術を適用したVRゴーグルからの繊細な立体音響空間は、大海原や大地の広がりから生き物の繊細な音まで、臨場感あふれる表現を可能にしました。体験者は主観的、客観的な時空を行き来するような感覚を味わうことができました。
「ANIMA!」:音、振動、映像がシンクロする没入型ミュージカル
「ANIMA!」は、菅野よう子氏による音楽とインタラクティブな振動、立体音響、そして紗幕に映し出される映像がシンクロする、全身で感じるいのちのミュージカルです。SoVeCの「音のXR体験」と、ソニーPCLが提供するインタラクティブな床型ハプティクス「Active Slate」の組み合わせにより、五感に直接訴えかける新しい体験型エンタテインメントが実現しました。
「Active Slate」は、人の歩行に合わせて多彩な振動フィードバックを実現するデバイスで、数少ないセンサーで微細な踏み込みの変化を検知する技術を搭載しています。SoVeCの「音のXR体験」による立体的な音響空間と、「Active Slate」による床からの音と振動フィードバックがリアルタイムかつインタラクティブに融合することで、全方位から包まれるような新しい体験を生み出しました。映像、音、振動が一体となった、圧倒的なイマーシブ体験が来場者を魅了しました。
イマーシブ体験のコンテンツ制作:クリエイターとテクノロジーの融合
「超時空シアター『499秒 わたしの合体』」及び「ANIMA!」のイマーシブ体験コンテンツは、菅野よう子氏の音楽制作とディレクションのもと、ソニーPCLのコンテンツ制作チーム、寺坂波操株式会社、そしてSoVeCによる共創によって制作されました。「音」と「振動」による圧倒的なイマーシブ体験は、これまでにないレベルの没入感を来場者に提供しました。
映像制作は株式会社IMAGICA EEXがプロデュースし、イマーシブ映像の草分け的存在である西郡勲氏がディレクションを担当しました。最先端技術とクリエイティブの融合は、ドバイ万博の日本館も手がけた株式会社バスキュールによる展示企画によって実現しました。
菅野よう子氏のコメント
世界的音楽プロデューサーである菅野よう子氏は、SoVeC、ソニーPCL、寺坂波操株式会社の制作チームとの連携について、高い評価を示しました。長期間にわたる共同作業を通して、新しい技術開発と、これまでにない体験創出への挑戦について語っています。
SoVeCの「音のXR体験」:空間を自在に操る立体音響技術
SoVeCが提供する「音のXR体験」は、ソニー株式会社技術開発研究所の最先端立体音響技術と、寺坂波操株式会社が開発したサウンドエンジンを組み合わせたソリューションです。空間の特性に合わせて複数のスピーカーを統合制御することで、立体的な音の演出を実現します。オブジェクトベースの音源を3次元空間に配置・移動させ、ウォークスルー可能な立体音響空間を創り出し、センシングとの組み合わせによるリアルタイムかつインタラクティブな音の生成で、「音のXR体験」を実現しています。
まとめ
大阪・関西万博2025の河森正治氏プロデュース「いのちめぐる冒険」は、SoVeCとソニーPCLの技術によって、革新的なイマーシブ体験を提供しました。 最先端技術と、著名なクリエイターたちの創造性が融合したこのパビリオンは、来場者に忘れられない体験を提供し、万博の成功に大きく貢献したと言えるでしょう。


