大阪・関西万博バーチャル会場「きづきの杜」:未来の学びを共創する空間
2025年4月12日、大日本印刷株式会社(DNP)は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のバーチャル会場「EXPO 2025 バーチャル万博 ~空飛ぶ夢洲~」において、“未来のまなび”を共創する場「きづきの杜」を公開しました。
探究的・創造的な学びを支援する実証事業
「きづきの杜」は、技術革新やAIの登場による社会変化の急速な進展を背景に、未来を切り開く人材育成の重要性が高まっていることを受け、学校現場で導入が進められている探究学習を支援することを目的としています。DNPは、「きづきの杜」を活用した実証事業を通して、“探究的・創造的な学び”を支援するプラットフォームとコンテンツを提供する事業開発を目指しています。
開発背景と狙い:いのちの遊び場 クラゲ館との連携
DNPは、中島さち子プロデューサーによるシグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」にゴールドパートナーとして協賛しており、その展示・体験の企画・制作にも携わっています。 中島氏の「国境や人種や年齢や立場などの分断をこえて、いのちを高め合い、未来の希望を共創する」という理念に賛同し、この協賛を機に、バーチャルパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」内に「きづきの杜」をオープンしました。
DNPは、「きづきの杜」を起点に、情報加工技術やコミュニケーション創出のノウハウを活かし、人々がつながり合い、多様な文化・社会が刺激し合う時代を見据え、未来を拓く力を育成する「まなび」の創出を目指しています。
実証事業の内容:多様な連携による取り組み
教育関連団体、自治体、民間事業者等との連携の下、「きづきの杜」を活用した実証事業を以下の観点から推進します。
- 探究的、創造的な学びのきっかけとなる“気づき”を触発する体験設計の実証
- 学校や地域の枠を超えた交流、及び日本と海外をつなぐ国際交流の実証
- 学校現場の探究学習におけるバーチャル会場活用のあり方の検討
バーチャル会場「きづきの杜」の概要:散策と出会いの空間
「きづきの杜」は、国内外のさまざまな文化財やいきものを配置し、利用者が散策を通じてそれらと出会えるよう設計されています。文化財やいきものは利用者に「問い」を投げかけることで、“考える機会(気づき)”を提供します。
さらに、バーチャル会場内に出現する文化財やいきものの詳細、そして未来について考えるヒントを掲載した特設Webサイト「きづきの杜」も公開されています。利用者はこのWebサイトで、バーチャル会場での体験を振り返り、自身の視点・観点を広げることができます。
今後の展開:Society5.0に向けた教育への貢献
Society5.0の実現に向けた教育・人材育成のあり方に関する内閣府・文部科学省・経済産業省での議論では、「主体的・対話的で深い学び」による資質・能力の育成、「持続可能な社会のつくり手」の育成などが検討されています。 DNPは、大阪・関西万博を“未来社会の実験場”と捉え、多様な企業、団体との共創を拡げ、バーチャル空間の活用や文化・芸術体験の導入等を通じた学び合いを実践し、活力ある未来を創造する人材育成を実現する事業の創出を目指します。 従来の知識学習とは異なる“探究的・創造的な学び”の重要性が強調され、多様な視点やアイデアを持つ人々が居住地や年齢等を超えて主体的につながる学び合い、そして社会とつながる実践的な学びが重要視されています。
まとめ
DNPは、大阪・関西万博バーチャル会場「EXPO 2025 バーチャル万博 ~空飛ぶ夢洲~」において、「きづきの杜」を開設し、探究的・創造的な学びを支援する実証事業を開始しました。 教育関連団体等との連携を通して、バーチャル空間を活用した新たな学習体験の提供と、未来社会を担う人材育成に貢献していきます。 バーチャル空間と現実空間の融合による、革新的な教育プラットフォームの構築を目指し、今後の展開に注目が集まります。