コロンビア共和国、大阪・関西万博2025で「美を生きる国」を世界に発信
2025年4月13日、大阪・関西万博2025において、コロンビア共和国が「美を生きる国(The Country of Beauty)」をテーマとする公式パビリオンをオープンしました。2,800万人以上の来場者が見込まれるこの万博で、コロンビアは自然、文化、ビジネスの多様性を融合させた没入型体験を提供することで、世界へのアピールを図ります。
開館セレモニーには、プロコロンビア代表のカーメン・カバジェロ氏、在日コロンビア共和国大使グスタボ・マカナキー・コルドバ氏、コロンビアパビリオン長のアグスティン・ベレス氏をはじめ、日本政府関係者、ビジネス関係者、様々な分野の代表者が出席しました。
カバジェロ氏は、「このパビリオンは、コロンビアが世界に提供する機会への開かれた扉です。ここでは、あらゆる意味で美しさに満ちた、現代的でしなやかな国としてのコロンビアを紹介します。大阪万博への参加は、アジアにおける観光、投資、輸出の魅力的な目的地として、コロンビアの地位をさらに強化する鍵となるのです」と、万博への期待を語りました。
875㎡の空間で展開する「美を生きる国」の五感体験
コロンビアパビリオンは、875㎡の広大な空間を活用し、来場者を「生命の象徴」である水に導く旅へと誘います。雪を頂く山々、ガブリエル・ガルシア=マルケスの小説『百年の孤独』を彷彿とさせるマコンドのような世界観、そしてコロンビアの6つの観光地域をイメージした空間が、来場者を魅了します。
展示は、『百年の孤独』のマジックリアリズムからインスピレーションを得ており、コロンビアの生物多様性と持続可能性を体感できる内容となっています。最後は、コロンビアの花々を「アイデンティティの象徴」として讃える没入型インスタレーションで締めくくられます。
さらに、35㎡の特別スペースでは、コロンビア産商品の展示・販売も行われ、来場者はコロンビアの記憶を形として持ち帰ることができます。 コロンビアの資源に触れ、生態系を学び、文化に触れるイベントも多数実施予定です。
アジア市場に向けた戦略的取り組み
コロンビアは、大阪万博をアジア市場への進出を加速させる絶好の機会と捉え、包括的な戦略を展開しています。国際ビジネスマッチングフォーラム(マクロルエダ)を通じて、60件以上の投資家との会談が予定されており、15件の構造化された投資プロジェクトが潜在的パートナーに提案される予定です。 また、三井住友銀行(SMBC)と連携し、「コロンビア・ビジネスガイド」を発表する計画もあります。
観光分野では、日本人観光客の特性に合わせた研修を90社のコロンビア企業が受講しており、6月2日~7日には、10社のコロンビア企業と26社の国際バイヤーが参加するマッチングイベントが開催されます。このイベントは、訪日観光や国際イベント誘致を促進することを目的としています。
輸出分野では、アグリビジネス、インダストリー4.0、ファッションなどの分野において、100社の輸出企業とアジアからの50社のバイヤーによる300件のビジネス商談が予定されています。
コロンビアと日本の関係:深まる経済連携
近年、コロンビアにおける日本の存在感は増しています。2024年には、日本政府が観光地カニョ・クリスタレスへの渡航情報を引き下げ、パンデミック後は三井オーシャンやJTB MOFなどの日本のクルーズ船がカルタヘナ港に再び寄港しました。現在、日本はコロンビアへのアジア圏からの最大の投資国であり、地域全体の投資の47%を占めています。85社以上の日本企業がコロンビアに進出しています。
コロンビアから日本への輸出も拡大しており、花卉、鶏肉、観葉植物、カカオなどが注目されています。特にカカオは、Maison Cacaoによるトゥマコ産カカオを使用した特別版アイスクリームとして、万博で注目を集める予定です。
人材育成と国際交流:SENAの役割
国立職業訓練機関SENA(セナ)は、戦略プロジェクトの代表団を率いて万博のテーマ別ウィークに参加し、知識交流と人材の国際化を促進する重要な役割を担います。
まとめ
大阪・関西万博2025への参加は、コロンビアがアジアにおける戦略的パートナーとしての地位を確立し、投資、観光、輸出分野における無限の可能性を示す機会となります。コロンビアパビリオンは、その魅力を余すことなく世界に発信する拠点となるでしょう。
公式ウェブサイト: https://www.colombiaexpoosaka.com/ (本文中記載のURLは本文には含めません)


