スペイン館が開館:黒潮をテーマに、日西の文化・歴史、未来をつなぐ ~2025年大阪・関西万博~
2025年4月13日、2025年大阪・関西万博のスペイン館が一般公開されました。開館式には、スペイン政府代表のホセ・アンドレス・トーレス・モラ氏と駐日スペイン大使のイニゴ・デ・パラシオ・エスパーニャ氏が来臨し、国旗掲揚が行われました。トーレス・モラ氏は、スペインと日本の建築家、施工者、デザイナーチームの尽力に感謝を述べました。 太陽が海に反射する様子を表現した建物は、日本のSNSで話題となり、万博でもっとも写真映えするパビリオンの一つとして注目されています。大阪・関西万博は10月13日まで開催され、165の国・地域・国際機関が参加しています。
スペイン館のテーマは「黒潮(Kuroshio)」です。16世紀にアジアからアメリカへの航路を可能にした黒潮は、マニラ・ガレオン船による約250年にわたる貿易と文化交流の歴史を象徴しています。来場者は「太陽の広場」から入場し、巨大スクリーンに映し出される現代アーティストの作品や、スペイン人アーティストによる600以上の舞台芸術イベントを鑑賞できます。
展示空間では、「没入体験」を重視した構成がとられています。黒潮やスペインのブルーエコノミー、カナリア諸島における藻類からのバイオ燃料・化粧品・食品の研究、風力発電(ドン・キホーテの風車を想起させるホログラムによる紹介)などが展示されています。
さらに、1609年のサン・フランシスコ号乗組員救助(御宿沖)、1613年の支倉常長のローマ派遣使節など、日本とスペインの歴史的つながりを示す出来事と、それにおける海と黒潮の役割が紹介されています。スペインの沈没文化財の課題については、パコ・ロカによるコミック「黒い白鳥の宝」と、アレハンドロ・アメナーバル監督による同作品を原作としたテレビシリーズの一場面を用いて分かりやすく解説されています。
展示の最後には、スペインのビーチを思わせる黄色い空間へ「浮上」し、かつて人々を遠くの地へとつないだスペインの観光ポストカードの魅力が紹介されています。開館式では、スペイン館副代表のパウラ・ロウレ氏が、最初の来場者である大阪の石川晃教さんに入場をお迎えし、認定証とギフト入りの記念バッグを手渡しました。
館内のレストランでは、スペイン17の自治州とセウタ・メリリャの味を1皿に集めた18種のタパスが提供され、初日から多くの来場者で賑わいました。
スペイン館および大阪・関西万博におけるスペインの活動は、万博・国際博覧会へのスペイン参加を担う公的機関であるAC/Eによって企画・運営されています。パビリオンの建築と展示デザインは、AC/Eが2023年に実施した公募で選出されたネストル・モンテネグロ建築事務所、Enorme Studio、Smart and Green Designの3組が担当しました。
スペイン館は、2025年大阪・関西万博において、スペインの文化・技術・サステナビリティを紹介する公式パビリオンです。多様性と共生をテーマに、展示やイベントを通じて、スペインの魅力と未来志向の取り組みを発信しています。
会社概要(AC/E)
AC/Eは、万博・国際博覧会へのスペイン参加を担う公的機関です。
免責事項: この記事は、提供されたプレスリリースの情報に基づいて作成されており、追加情報や推測は含まれていません。