大阪万博ルクセンブルクパビリオン:542tコンクリートブロック100%国内リユース成功

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2025年大阪・関西万博「ルクセンブルクパビリオン」で使用された基礎コンクリートブロックの100%日本国内リユースに挑戦

2025年4月13日、大阪・関西万博のルクセンブルクパビリオンにて、同パビリオンで使用された基礎コンクリートブロックの100%日本国内リユースに関する覚書調印式典が開催されました。ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣臨席のもと、2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE)、株式会社ネスタリゾート神戸、株式会社船場による三者協定が発表されました。

この取り組みは、約542tのコンクリートブロックをネスタリゾート神戸で再利用するという、日本国内における建築資材リユースの新たな挑戦です。 従来、日本国内ではコンクリートブロックは破砕処理され再生骨材として利用されるダウンサイクルが主流でしたが、本プロジェクトでは、リユースによる循環型経済の実現を目指します。

ルクセンブルクパビリオン:循環型経済のパイロットプロジェクト

ルクセンブルクパビリオンは、「サーキュラー・バイ・デザイン(循環型経済の原則に従って解体を念頭において設計されていること)」を採用し、万博閉幕後、建築部材の一部を再利用することを当初から計画していました。このパビリオンは、循環型経済分野におけるルクセンブルクのノウハウを示すパイロットプロジェクトとして位置づけられています。

リユーススキーム:三者の役割

三者は以下の役割を分担します。

  • 2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE):最大226個となる基礎コンクリートブロック全個数の譲渡
  • 株式会社ネスタリゾート神戸:園内環境整備としてコンクリートブロックの再利用
  • 株式会社船場:コンクリートブロックリユース戦略の立案実行

日本市場では、コンクリートブロックのリユースは加工費用、CO2排出、粉塵発生、リサイクル効率の限界といった課題から、容易ではありません。しかし、本取り組みでは、万博会場から近距離にあるネスタリゾート神戸において、コンクリートブロックにデザインを施し、環境整備資材として再利用することで、CO2削減とレガシー継承に貢献します。

ルクセンブルクパビリオンは、モジュール設計やドライジョイント施工により解体難易度を最大限に緩和することで、リユースの可能性を高めています。 これは、大阪・関西万博のサブテーマである「いのちをつなぐ」を実現するための取り組みの一環です。

調印式典と関係者のコメント

2025年4月8日には、ネスタリゾート神戸にて覚書が調印されました。4月13日には、ルクセンブルクパビリオンにて式典が開催され、ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣、ルクセンブルクパビリオン コミッショナー・ジェネラル アンドレ・ハンゼン氏、株式会社ネスタリゾート神戸 代表取締役 田中淳氏、株式会社船場 代表取締役 小田切潤氏が参加し、持続可能な建築資材の再利用への取り組みについて意見を交わしました。

各関係者のコメントは以下の通りです。

ルクセンブルク大公国副首相兼外務・対外通商相 グザヴィエ・ベッテル大臣: ルクセンブルクパビリオンは「サーキュラー・バイ・デザイン」に基づいて設計されており、ネスタリゾート神戸とのパートナーシップによって循環型経済のビジョンを実現できると述べました。

ルクセンブルクパビリオン コミッショナー・ジェネラル アンドレ・ハンゼン氏: ネスタリゾート神戸との協力により、ルクセンブルクパビリオンのレガシーが生き続けることを喜び、日ルクセンブルク両国の協力関係の好例だと述べました。

株式会社ネスタリゾート神戸 代表取締役 田中淳氏: ルクセンブルク大公国との調印を喜び、株式会社船場への感謝を述べ、この取り組みをレガシーとして後世に継承することを約束しました。

株式会社船場 代表取締役 小田切潤氏: 日本における建築主要材の大規模リユースは前例が少ない挑戦であり、万博という舞台でこの取り組みの一翼を担えたことを光栄に思うと述べました。

ルクセンブルクパビリオンの概要

2022年6月、ルクセンブルク経済省主催のコンペで選出されたルクセンブルクの建築家「シュタインメッツデマイヤー(STEINMETZDEMEYER)」及び空間デザイナー「ジャングルド・ナーヴズ(Jangled Nerves)」によるデザインを採用しています。膜屋根を持つ鉄骨構造で、「Doki Doki–ときめくルクセンブルク」をテーマに、持続可能性と循環型社会のビジョンを共有し、来場者に特別な体験を提供します。

2025年大阪・関西万博について

2025年4月13日から10月13日にかけて開催される大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」です。「いのちを救う」「いのちに力を与える」「いのちをつなぐ」の3つのサブテーマが掲げられています。

企業概要

2025 大阪万博ルクセンブルク経済利益団体(GIE):ルクセンブルク政府とルクセンブルク商業会議所によって結成された経済利益団体。

株式会社ネスタリゾート神戸: サムティホールディングスが手掛けるテーマパーク。

株式会社船場: 空間づくりの調査・分析から施設運営までを幅広く手掛ける企業。

本取り組みは、日本における建築資材リユースの可能性を示す、重要なパイロットプロジェクトとして注目されています。 万博という機会を活かし、循環型経済の実現に向けた取り組みとして、今後の展開が期待されます。

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