2025年大阪・関西万博:鳥取県が主導する「サンド・アライアンス」拡大に向けた取り組み
2025年4月13日開幕の大阪・関西万博において、鳥取県は関西パビリオンの一区画に「鳥取県ゾーン」を出展しています。鳥取砂丘の砂10トンを敷き詰めた「鳥取無限砂丘」など、鳥取県の魅力を凝縮した展示が特徴です。
この鳥取県ゾーンとヨルダン館の砂の展示がSNSで話題になったことをきっかけに、鳥取県は「砂」をテーマに連携を深める「サンド・アライアンス」を結成しました。2025年4月23日にはヨルダン館、5月7日にはサウジアラビア王国館と協定を締結し、現在3地域が加盟しています。 今後、加盟パビリオンを巡るスタンプラリー「砂ンプラリー(SAND QUEST)」の実施や、鳥取砂丘ビジターセンターでの加盟国紹介(7月1日開始予定)などを計画しています。
“万博おばあちゃん”こと山田外美代さんの強力なサポート
「サンド・アライアンス」の取り組みには、多くの万博を経験した山田外美代さん(“万博おばあちゃん”)が共感。「サンドおばあちゃん(Sandma)」として鳥取県のサポートを買って出て、加盟国拡大に協力することになりました。
山田さんの指導の下、鳥取県若手職員はウズベキスタンパビリオンとバーラト館(インド館)を訪問し、「サンド・アライアンス」加盟への働きかけを行いました。
ウズベキスタンパビリオン訪問
ウズベキスタンパビリオンでは、副館長 田中涼子氏に「サンド・アライアンス」の趣旨説明と加盟への働きかけを行いました。ウズベキスタンにおける砂漠の緑化への取り組みについての話も交わされました。田中副館長は、ウズベキスタンでの砂漠に強い植物の育成への取り組みについて触れ、「大きな木を育てていきたい」と語りました。
バーラト館(インド館)訪問
バーラト館(インド館)では、総支配人 ガリマ・ミタル博士に「サンド・アライアンス」加盟への働きかけを行いました。機械で描くサンドアートの展示を見学し、ミタル博士は「子どもたちに喜んでほしくてこのサンドアートの展示を作った」とコメント。山田さんはその高度な技術に驚きの表情を浮かべました。ミタル博士は「サンド・アライアンス」加盟について「検討したい。鳥取県ゾーンにも行きたい。」と前向きな反応を示し、スカーフをプレゼントするなど、和やかな交流が行われました。
「サンドおばあちゃん」の正式任命と今後の展望
ウズベキスタン、バーラト両館への視察後、山田外美代さんが正式に「サンドおばあちゃん(Sandma)」として任命されました。鳥取県令和の改新戦略本部長 櫻井理寛からタスキと名刺が贈呈され、山田さんは「鳥取無限砂丘はとても良いアイデア。サンド・アライアンスに結び付けてくれた鳥取県に感謝。砂が無いとできない野菜もあるし、砂は大事ですからね。鳥取県の力になれるように頑張ります!」と意気込みを語りました。
櫻井本部長は、「万博で砂のご縁を広げたいと思いから、万博おばあちゃんに賛同いただいた。今後も「サンド・アライアンス」の広がりにご協力いただきたい。また若手職員の育成のために今後はサンドおばあちゃんの人脈、ノウハウを引き継いでいきたい。」とコメントし、山田さんの「砂を見ると2025年を思い出しそうですね」というコメントに対して「2度3度(サンド)鳥取にお越しください」と応えました。
「サンド・アライアンス」の概要と鳥取県ゾーンについて
「サンド・アライアンス」は、砂に関連するパビリオン同士が連携し、大阪・関西万博を盛り上げる取り組みです。大阪・関西万博で唯一のパビリオン間同盟であり、鳥取県ゾーンを含め3地域が加盟しています。
鳥取県ゾーンは「まんが王国とっとり」、「鳥取砂丘をはじめとする特徴的な自然」、「鳥取の文化がはぐくんだ豊かな食」をテーマに構成されています。 「鳥取無限砂丘」では、虫眼鏡型デバイスを用いて鳥取砂丘の砂の上を歩くと、鳥取県の特産物や観光地、民工芸やキャラクターなどが現れる仕掛けが施されています。また、プロジェクションマッピングも実施されています。
ウズベキスタンパビリオンについて
ウズベキスタンパビリオンのテーマは「知の庭:未来社会の実験室 (Garden of Knowledge: A Laboratory for a Future Society)」です。 ドイツの建築設計会社 アトリエ・ブリュックナー (ATELIER BRÜCKNER) が設計を担当し、砂漠の緑化対策など、未来志向の展示がなされています。
まとめ
鳥取県は、「サンド・アライアンス」を通して、大阪・関西万博における国際交流を積極的に展開しています。「サンドおばあちゃん」のサポートを得ながら、更なる加盟国の拡大と、万博の活性化に貢献していくことが期待されます。


