大阪・関西万博TEAM EXPO2025への参加：使用済みリチウムイオンバッテリーのリサイクルに向けた共創

2025年8月、株式会社商船三井、マークテック株式会社、リーテックリニューアブルエナジーソリューションズ株式会社、KDDI株式会社、株式会社エマルションフローテクノロジーズの5社は、大阪・関西万博TEAM EXPO2025に参加し、「リチウムイオンバッテリーの回収・資源循環の確立とサステナブルリサイクルの実現」に向けた取り組みを発表しました。

TEAM EXPO 2025は、多様な人々がチームを組み、大阪・関西万博とその先の未来に貢献する参加型プログラムです。5社は、このプログラムを通じて、使用済みリチウムイオンバッテリーのリサイクルに関する取り組みを広く発信しました。

8月15日から17日にかけて、TEAM EXPOパビリオン（フューチャーライフヴィレッジ内）で展示を実施

展示では、使用済みリチウムイオンバッテリーの安全回収と輸送のためのプロトタイプ、溶媒抽出技術、資源粒子分析装置などが公開されました。具体的な展示内容として、輸送ケースのプロトタイプ、資源粒子分析装置、精練されたリサイクル材料、精錬プラント模型などが挙げられています。

8月15日には、本プロジェクトに関する講演会を開催

講演会では、各社の取り組み発表とパネルディスカッションが行われ、プロジェクトの詳細について説明されました。講演会は15時00分から16時30分まで開催されました。

本プロジェクトの概要と各社の役割

本プロジェクトは、ポータブルバッテリー、スマートフォン、IoTスマート家電、ドローン、EVなどにおけるリチウムイオンバッテリー需要の急増と、それに伴う廃棄物増加への対応を目的としています。使用済みリチウムイオンバッテリーは、破損や発火などの危険性があり、適切な処理が求められます。また、レアメタルを含む貴重な資源であるため、リサイクルによる資源循環が重要です。

5社は、以下の役割分担で、リサイクル体制の構築に取り組んでいます。

KDDI: スマートフォンやドローンのバッテリー回収
リーテック RES: セルの再資源化分析、高純度ブラックマスの抽出・生成
EFT: 溶媒抽出によるブラックマスからのレアメタルの分離抽出
マークテック: 材料の成分・組成分析や検査
商船三井: バッテリーやリサイクル材の輸送

これらの取り組みを通して、5社はバッテリー処理方法の周知、安全な輸送、高純度ブラックマスの抽出・生成、レアメタル抽出、成分分析による検査体制の構築を目指し、リサイクル材の利活用を促進することで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献することを目指しています。

大阪・関西万博TEAM EXPO2025における取り組みの意義

大阪・関西万博TEAM EXPO2025への参加は、5社にとって、本プロジェクトの取り組みを広く社会に発信し、理解を深めてもらう絶好の機会となりました。展示と講演会を通じて、使用済みリチウムイオンバッテリーのリサイクルの重要性と、5社による具体的な取り組み内容を多くの来場者に伝えることができました。

今後の展望

本プロジェクトは、持続可能な社会の実現に大きく貢献する取り組みです。今後、5社は連携を強化し、リサイクル技術の更なる高度化、効率化を進め、使用済みリチウムイオンバッテリーのリサイクルを推進していく予定です。詳細については、TEAM EXPO2025のホームページを参照ください。

会社概要（簡潔版）