大阪・関西万博バーチャル会場で「タイムトラベル1970」公開
2025年5月29日、一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC Kansai)が運営するユニバーサルツーリズムプロジェクト「LET’S EXPO」は、1970年大阪万博をテーマにした映像コンテンツ「タイムトラベル1970」を公開しました。
この7分30秒の映像コンテンツは、大阪・関西万博のバーチャル会場「バーチャル万博」内の「東ゲート広場案内所」にある「ミニシアター」で視聴可能です。関西テレビ放送株式会社の協力のもと、1970年大阪万博の記録映像や音声アーカイブを活用して制作されており、視覚と聴覚を通じて当時の様子を再現しています。
「タイムトラベル1970」は、当時の万博を体験した世代には懐かしさを、知らない世代には新たな発見を提供することを目指しています。
「回想体験プログラム」と「バーチャル体験サポート」
「タイムトラベル1970」は、「LET’S EXPO」が提供する「バーチャル体験サポート」の一環である「回想体験プログラム」でも活用されます。「回想体験プログラム」は、高齢者施設などでレクリエーションとして提供され、大阪万博に関する映像や新聞記事、パビリオン資料などを用いて参加者の記憶を呼び起こし、万博を楽しんでいただくことを目的としています。
東北大学教授・瀧靖之氏の監修による「回想脳ワーク」という独自の手法が導入されており、「知的 好奇心」「運動」「コミュニケーション」の三要素に「回想」を加えたプログラム構成となっています。脳の活性化やストレス軽減、認知症予防への効果も期待されています。
バーチャル万博とLET’S EXPOについて
「バーチャル万博~空飛ぶ夢洲~」は、大阪・関西万博のバーチャル会場です。来場者はアバターとして万博の世界に入り込み、実際の建物を再現したパビリオンやイベント施設を巡り、バーチャルならではの展示やイベントを楽しむことができます。
LET’S EXPOは、「万博に行けない方」の参加を実現するユニバーサルツーリズムプロジェクトです。身体に不自由を抱える方など、万博への参加が難しい方の課題を解決し、誰もが楽しめる万博を目指しています。アクセシブルサポートとして、リアルとバーチャル両面でのサポートを提供しています。
LET’S EXPOのアクセシブルサポート
LET’S EXPOのアクセシブルサポートは、以下の3つのサービスで構成されます。
① 会場内サポート: LET’S EXPOのスタッフが車いすユーザーの押し手サポートなどを行い、万博会場内をスムーズに巡れるよう支援します。
② バーチャル体験サポート: 万博会場に行けない方向けに、実際の会場映像とバーチャル万博アプリを使って2025年万博会場の体験を提供します。1970年万博を振り返る映像や新聞記事なども活用し、参加者の主観的幸福感の向上と認知症予防を目指します。学生ボランティアが中心となり高齢者施設などを訪問してプログラムを実施しますが、施設スタッフだけでも実施可能なプログラムです。
③ オンラインツアー: チャット機能を使ってリアルタイムでコミュニケーションを取れるオンラインツアーで、自宅や介護施設から万博を体験できます。
例として、以下のオンラインツアーが予定されています。
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パビリオン名: NTTパビリオン
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配信日時: 6月6日(金)14:00~15:00、19:00~20:00
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パビリオン名: ガスパビリオン おばけワンダーランド
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配信日時: 6月11日(水)14:00~15:00、19:00~20:00
関連企業
LET’S EXPOの運営主体は一般社団法人関西イノベーションセンターです。運営協力・参画予定企業として、株式会社kenma(プロジェクトデザイン)、株式会社Blanket(プロジェクト協力)、東北大学 瀧 靖之(運営企画サポート)、特定非営利活動法人伊勢志摩バリアフリーツアーセンター、公益財団法人日本財団ボランティアセンター、社会医療法人愛仁会などが挙げられます。 また、東京トラベルパートナーズ株式会社と住友電気工業株式会社も関係企業として記載されています。
一般社団法人関西イノベーションセンターについて
一般社団法人関西イノベーションセンターは、大阪府大阪市中央区伏見町三丁目6番3号に所在し、理事長は早乙女実氏です。三菱UFJフィナンシャル・グループおよび三菱UFJ銀行が設立したオープンイノベーションの創出拠点で、大企業とスタートアップ、自治体などが連携し、観光産業等の課題解決と新たな事業創出を目指した活動を行っています。
東京トラベルパートナーズ株式会社と住友電気工業株式会社について
東京トラベルパートナーズ株式会社は、東京都渋谷区代々木3丁目22番7号 新宿文化クイントビル14階に所在し、代表取締役は栗原茂行氏です。介護施設向け旅行サービス「旅介」、介護施設向けオンラインツアーサービス「旅介オンラインツアー」などを展開しています。
住友電気工業株式会社は、大阪市中央区北浜4-5-33に所在し、代表取締役社長は井上治氏です。環境エネルギー関連事業、情報通信関連事業など幅広い事業を展開しています。
まとめ
「タイムトラベル1970」は、1970年大阪万博の記憶を呼び起こす映像コンテンツとして、大阪・関西万博のバーチャル会場で公開されました。LET’S EXPOの「バーチャル体験サポート」と「回想体験プログラム」を通じて、多くの人が万博を体験できる機会を提供しています。 MUIC Kansaiを始めとする関係企業の連携により、ユニバーサルツーリズムの推進に貢献しています。