輻射式空調「THEAR」シリーズ、2025年大阪・関西万博で快適な空間を実現

2025年、日本国際博覧会 大阪・関西万博の会場整備において、輻射式空調「THEAR」シリーズが公式展示空間に導入されました。サプライヤーとして協賛したシアーコーポレーションによる導入で、製品提供および技術実装はグリーンレイズ株式会社が担いました。「TEAM EXPO パビリオン」（フューチャーライフエクスペリエンス）内の空調ゾーンでは、雨水を活用した循環型冷却システムと連携することで、静けさと快適性を両立した空調設計を実現しています。

未来都市を体現する快適な空間

THEARは、風が出ず、音もなく、乾燥しない冷暖房を実現する輻射式空空調の先進モデルです。環境配慮型空間の実装において注目を集めるこの技術が、2025年大阪・関西万博の「未来の暮らし」「未来への行動」をテーマとした展示空間で活用されました。無風・無音・乾燥しない構造は、来場者のウェルビーイングとサステナビリティという観点から高く評価され、展示空間全体の快適性に大きく貢献しています。

KOMPAS株式会社が設計を担当したこの展示空間では、地下水を活用した循環型冷却システムとTHEARの輻射空調を組み合わせることで、「半屋外」の開放感と「涼しさ」を両立した、新しい都市空間が実現しました。建築家 小室舞氏（KOMPAS代表、一級建築士）は、「装置として主張するのではなく、建築の一部として『自然に心地よい環境』を実現できた」とコメントしています。THEARの精緻なデザインと高い性能が、空間への自然な溶け込みを実現した点が評価されています。

来場者からの高い評価

実際にTHEARが導入された空間を体験した来場者からは、高い評価が寄せられています。

ある来場者（長年、総合化学メーカーの研究開発部門に携わり、現在はNPO法人のメンバーや一般社団法人の研究協力委員として活動）は、THEARの導入された空間について、「風も音もなく、ただそこにいるだけで体がじんわりと冷やされる、あるいは暖められるという感覚は、従来の空調とはまったく異なる体験でした。空間構成や展示デザインと違和感なく溶け込みながら、しっかりと機能を果たす空調設備というのは、これまであまり例がなかったのではないでしょうか。意匠性と技術性を両立させたプロダクトとして、THEARは極めて完成度の高い製品だと感じました。」とコメント。

また、大手自動車メーカーの管理職（匿名）は、「風も音もなく体を冷やすシステム」というTHEARの技術に驚き、「意識せずに快適な状態が作られている」という体験が、「空調という領域において非常に価値が高く、今後の社会ニーズに合致した技術」だと述べています。さらに、「風が出るのが空調」という常識を打ち破るこのコンセプトは、自動車業界にとっても大きなヒントになると感じたとコメントしています。

これらの体験談からも、THEARが国際的な展示空間において高く評価された理由がうかがえます。

グリーンレイズとTHEAR、そしてSMART RAYシステム

THEARは、2017年より株式会社シアーコーポレーションにて開発が始まった輻射式空調ブランドです。現在、グリーンレイズ株式会社が開発・製品進化・施工体制の中核を担い、社会実装に向けた製品群の拡充・導入サポートを一貫して行っています。グリーンレイズはTHEARブランドと技術・思想の連携を維持し、共同での開発思想を継承しながら、空調の未来を切り開く役割を果たしています。

グリーンレイズではTHEARを含む輻射式空調製品群を、「SMART RAY（スマートレイ）システム」として展開しています。SMART RAYは、THEARの思想を継承しながら、施工性、用途展開、デザイン性の拡張を図った統合ソリューションであり、今後の製品開発の中核ブランドとして位置づけられています。

グリーンレイズが目指す空調の未来

グリーンレイズは、「空気そのもののあり方」を設計することを目指し、無風・無音・乾燥しない快適性、フィルターレス／水冷媒による環境性能、風が障害になる空間への最適性など、多様な空間における空調のアップデートを実現しています。今後は、医療・教育・宿泊・高級住宅・特殊用途空間など、より繊細な空気制御が求められる領域への展開を見据え、さらなる技術開発と導入支援を強化していくとしています。

企業情報

株式会社グリーンレイズ輻射空調エンジニアリングは、輻射式空調機器「SMART RAY」シリーズの製品開発・施工支援を事業内容としています。

シアーコーポレーション株式会社は、輻射パネル冷暖房「THEAR」シリーズの販売・プロモーション・フランチャイザーを事業内容としています。

(参考リンクは本文中に記載済みのため、省略)