大阪・関西万博:砂を通じた出展地域間連合「サンド・アライアンス」、8パビリオンが初集結 「砂ンプラリー(SAND QUEST)」スタート
2025年7月1日、大阪・関西万博において、鳥取県を事務局とする出展地域間連合「サンド・アライアンス」が、8つのパビリオンの参加により本格始動しました。「砂ンプラリー(SAND QUEST)スターティングセレモニー」が開催され、加盟パビリオンの代表者らが集結しました。
サンド・アライアンス発足の経緯と加盟パビリオン
鳥取県は、万博の「関西パビリオン」内に「鳥取県ゾーン」を出展。鳥取砂丘の砂を再現した「鳥取無限砂丘」などが注目を集めています。 SNSで鳥取県ゾーンとヨルダン館の砂の展示が類似していると話題になったことをきっかけに、鳥取県は「砂」をテーマとしたパビリオン間の連携を模索。「サンド・アライアンス」は、まずヨルダン館、サウジアラビア王国館と締結され、2025年6月30日にはナウルパビリオンが加盟しました。「万博おばあちゃん」として知られる山田外美代さんが「サンドおばあちゃん(Sandma)」として加盟国拡大に貢献しました。
7月1日時点で、「サンド・アライアンス」には以下の8つのパビリオンが加盟しています。
- 鳥取県ゾーン
- ヨルダン館
- サウジアラビア王国館
- ナウルパビリオン
- アルジェリアパビリオン
- EUパビリオン
- モザンビーク共和国パビリオン
- モーリタニア・イスラム共和国パビリオン
砂ンプラリー(SAND QUEST)スターティングセレモニー
セレモニーでは、初めて8つのパビリオンの代表者が一堂に会し、新規加盟パビリオンの歓迎が行われました。 山田外美代さんには、鳥取砂丘の砂で作った「感砂状(サンドフレーム)」が贈呈されました。
鳥取県知事の平井知事は、「平和と友好の万博でアライアンスを結び、みんなで一緒に万博を盛り上げ、多くの方々に友情が生まれることを願います。」と挨拶。加盟館代表者はそれぞれの地域ならではの衣装で登場しました。
セレモニーでは「砂ンプラリー」の開始を記念して、加盟館代表者が鳥取砂丘の砂を用いて「SAND QUEST」の文字を完成させました。 閉会式には、鳥取県の郷土芸能である「しゃんしゃん傘踊り」が披露されました。
ナウルパビリオンとの協定締結
ナウルパビリオンとの協定は、SNS上での交流が契機となっています。ナウル共和国政府観光局アカウントによる鳥取県知事のダジャレへの反応や、鳥取砂丘の砂によるミャクミャクの贈呈などが、協定締結に繋がりました。協定締結式にはナウルパビリオン公式ゆるキャラのナウルくんも参加し、両地域からの記念品交換が行われました。
砂ンプラリー(SAND QUEST)の詳細
「サンド・アライアンス」加盟パビリオンと鳥取砂丘ビジターセンターを訪問し、万博公式スタンプを3種類以上集めると記念品が貰える企画です。大阪・関西万博公式スタンプパスポートが必要です。記念品は一人一回限り、数に限りがあり、記念品提供のないパビリオンもあります。詳細は鳥取県公式ホームページをご確認ください。
鳥取県ゾーン、及び各パビリオンの概要
鳥取県ゾーン: 「まんが王国とっとり」、「鳥取砂丘」、「鳥取の食文化」をテーマに、水木しげる氏や青山剛昌氏などの紹介、鳥取砂丘の砂を使った「鳥取無限砂丘」の展示、プロジェクションマッピングなどが行われています。
ヨルダン館: 「時を紡ぐ」をテーマに、ヨルダンの歴史や文化を紹介。22トンの砂漠の砂を使った360度シアタールームなどが特徴です。
サウジアラビア王国館: 「進化する都市」から「無限の人間の可能性」までをテーマに、サウジアラビアの都市生活や経済変革、未来へのビジョンなどを紹介しています。700を超えるイベントが開催されています。
ナウルパビリオン: ナウルの伝統工芸品や伝統衣装、ワークショップなどが行われています。
アルジェリアパビリオン: アルジェリアの古代文明、現代社会、砂漠緑化などを紹介しています。
EUパビリオン: 「未来を育む」をテーマに、持続可能性、美しさ、包摂性を重視した展示やアクティビティを行っています。
モザンビーク共和国パビリオン: モザンビークの内発的発展やSDGs関連の取組を紹介しています。
モーリタニア・イスラム共和国パビリオン: サハラ砂漠の砂やラクダの展示、コーヒーの試飲などが行われています。
まとめ
大阪・関西万博では、「砂」を共通項とする8つのパビリオンが連携し、「サンド・アライアンス」を結成。「砂ンプラリー」の開始により、万博を盛り上げる新たな試みが始まりました。各パビリオンの個性あふれる展示やイベントを通して、来場者は砂漠文化や地域の多様性に触れることができます。


