大阪・関西万博パナソニックグループパビリオンに展示されたガラス型ペロブスカイト太陽電池プロトタイプ

2025年日本国際博覧会（大阪・関西万博）のパナソニックグループパビリオン「ノモの国」にて、パナソニックホールディングス株式会社（以下、パナソニックHD）が開発を進めるガラス型ペロブスカイト太陽電池のプロトタイプが展示されました。 このプロトタイプは、描画の自由度の高さを活かし、アート作品として表現されている点が大きな特徴です。

パナソニックHDは、障がいのある作家によるアート作品で街を彩るプロジェクトを数多く手掛ける株式会社ヘラルボニーとコラボレーションし、同社の契約作家である輪島楓さんによる作品「かえでのチョキチョキ」をガラス型ペロブスカイト太陽電池で表現しました。 この取り組みは、ペロブスカイト太陽電池によるデザイン表現の幅を広げ、より自然な形で発電する未来を示唆するものです。パナソニックHD調べによると、アート作品をペロブスカイト太陽電池で表現した事例としては、2025年2月14日時点で世界初となります。

プロトタイプの詳細

このプロトタイプは、パナソニックグループパビリオン「ノモの国」に設置され、サイズはW1,000 mm x H1,800 mmです。 使用された作品は輪島楓さんの「かえでのチョキチョキ」で、株式会社ヘラルボニーが共創パートナーとして参加しています。

パナソニックHDのガラス型ペロブスカイト太陽電池：技術と可能性

パナソニックHDが開発中のガラス型ペロブスカイト太陽電池は、独自の材料技術、インクジェット塗布製法、レーザー加工技術を組み合わせることで、サイズ、透過性、描画の自由度が高いという特長を持っています。 これは、従来の結晶シリコン系の太陽電池では実現が難しかったもので、窓や壁面など、従来太陽電池の設置が困難だった場所への設置を可能にします。

カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギーの創出がますます重要となる中、太陽電池の普及が期待されています。 特に、日本のように平地面積が限られる国においては、建物の窓や壁面などを活用した発電が不可欠です。 パナソニックHDのガラス型ペロブスカイト太陽電池は、これらの課題を解決し、都市部を含めた太陽電池の設置場所の大幅な拡大に貢献すると期待されています。

建築物と調和したオンサイト発電ソリューション

パナソニックHDは、建築物と調和したデザインを実現することで、空間演出を行いながら、より自然な形でオンサイト発電を可能にする新たなソリューションを目指しています。 今回の大阪・関西万博での展示は、この目標に向けた重要な一歩と言えるでしょう。 ガラス型ペロブスカイト太陽電池は、単なる発電デバイスではなく、建築デザインやアート表現と融合する可能性を秘めていることを示しています。

パナソニックHDについて

パナソニックHDは、多様な事業を展開するグローバル企業です。 （企業詳細情報は省略）

まとめ

パナソニックHDが開発するガラス型ペロブスカイト太陽電池は、その高いデザイン性と自由度から、従来の太陽電池では実現できなかった新たな可能性を開拓しています。 大阪・関西万博での展示は、その技術の進歩と、持続可能な社会に向けた取り組みを象徴するものです。 アートとのコラボレーションを通じて、再生可能エネルギーの普及が、より身近で、魅力的なものになる未来を示唆しています。 パナソニックHDは、今後もこの技術の開発を継続し、脱炭素社会の実現に貢献していく予定です。