国立国際美術館 第27回中之島映像劇場「1970年」開催
2025年3月15日（土）、国立国際美術館にて第27回中之島映像劇場「1970年」が開催されます。本イベントは、2025年4月13日から10月13日まで開催予定の日本国際博覧会（大阪・関西万博）を目前に、1970年の大阪万博をテーマとした貴重な映像作品の上映を通して、約半世紀前の時代を振り返る機会を提供します。
大阪万博と国立国際美術館の繋がり
1970年3月15日から9月13日までの6ヶ月間、大阪府吹田市千里丘陵で開催された日本万国博覧会（大阪万博）は、「人類の進歩と調和」をテーマに、77カ国と4つの国際機関が参加し、約6400万人の入場者数を記録しました。国立国際美術館は、この大阪万博と幾つかの接点を持っています。まず、万博の開催期間中から閉幕後まで続いた関西在住の美術関係者たちの運動や日本美術家連盟の提案などが、美術館の開館に繋がったこと。そして、1977年の開館当初から2004年に現在の中之島西部地区に移転するまで、万博記念公園内に位置していた万国博美術館の建物を活用していたことです。さらに、万博記念公園から引き継いだ作品の中には、1970年にガス・パビリオンで発表され、現在も美術館で常設展示されているジョアン・ミロの《無垢の笑い》という陶板壁画も含まれています。
多様な映像作品を通して1970年を体感
今回の映像劇場では、1970年の大阪万博を多角的に捉えるため、様々なジャンルの映像作品が上映されます。万博の翌年に公開され、同年の日本映画興行成績で一位を記録した公式記録映画、コンピュータを利用した未来の生活を展示した古河パビリオンのPR映画、近未来を風刺するSFミュージカル映画、万博に入場できなかった炭鉱村の家族を描いた劇映画、そしてニュース映画社の報道映像など、内容と形式は多種多様です。これらの映像作品を通して、1970年の大阪万博とその時代背景を改めて見つめ直す機会となります。
プログラム詳細
イベントは4部構成で、上映と特別講演で構成されています。
第1部 上映｜10:10〜
- 山田洋次監督作品「家族」 (35mm／1970年／106分／国立映画アーカイブ所蔵)
第2部 上映｜13:00〜
- 谷口千吉総監督作品「日本万国博」 (原版35mm／1971年／173分／DVD上映／大阪府日本万国博覧会記念公園事務所所蔵)
第3部 上映｜16:10〜
- 羽田澄子監督作品「EXPO’70 コンピュートピア」(16mm／1970年／23分／国立映画アーカイブ所蔵)
- 勅使河原宏監督作品「1日240時間」(復元版／1970年／31分／Blu-ray上映／一般財団法人草月会所蔵)
第4部 特別講演｜17:20〜18:20 （予定）
- 吉見俊哉（社会学者・東京大学名誉教授・國學院大学教授）「大阪万博と映像」（仮）
- 講演の中で『毎日ニュース No.767』（1969年／3分34秒／毎日映画社所蔵）の上映を行います。
各上映回の間には休憩時間が設けられています。
開催概要
イベント名: 第27回中之島映像劇場「1970年」
開催日: 2025年3月15日（土）
時間: 10:00〜18:20（予定）
主催: 国立国際美術館、国立映画アーカイブ
協賛: 公益財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
会場: 国立国際美術館 地下1階講堂（〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-55）
参加費: 無料（全席自由、先着100名）
整理券配布: 当日10:00からB1インフォメーションにて第2部～4部の整理券を配布します（各部、1名様につき1枚）。
併催展: 本上映会開催中、国立国際美術館では特別展「ノー・バウンダリーズ」「コレクション２ Undo, Redo わたしは解く、やり直す」を開催しています。
アクセス
国立国際美術館へのアクセス方法は、公式ウェブサイトをご確認ください。
お問い合わせ
一般のお客様からのお問い合わせは、国立国際美術館（TEL：06-6447-4680）までお願いいたします。
国立国際美術館について
国立国際美術館は、公式ウェブサイトをご参照ください。
まとめ
2025年3月15日（土）に開催される「第27回中之島映像劇場「1970年」」は、大阪万博をテーマにした貴重な映像作品の上映を通して、1970年の時代背景を振り返る貴重な機会となります。無料イベントですが、先着100名のため、ご希望の方はお早めにお越しください。
