月の塔移設プロジェクト中止のお知らせとお詫び
2025年3月吉日 MAGO CREATION株式会社 月の塔プロジェクト実行委員会(代表・プロデューサー・アーティスト:長坂真護、副代表・共同プロデューサー:橋爪紳也)は、2025年春に小豆島の「月の塔」を大阪・万博記念公園へ期間限定で移設するプロジェクトを発表しておりましたが、プロデューサーである長坂真護の健康上の理由により、本プロジェクトを中止せざるを得ない状況となりました。関係者の皆様、そして本プロジェクトにご関心をお寄せいただいた皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
プロデューサー長坂真護コメント全文
この度は、万博記念公園への「月の塔」の移設を楽しみにしていただいていた皆様には、大変申し訳ございません。
年末のガーナ渡航中、スラムで活動している最中に40度を超える高熱を出し、同時に右肩に激痛が走りました。数週間苦しんだ後、日本へ帰国し病院で診察を受けた結果、「長胸神経麻痺」と診断されました。右腕の上方への動作が不自由になり、現在も障害が残っています。肩には、神経麻痺特有の症例である「翼状肩甲骨」が見られ、完治には1年前後かかると言われています。
腕の麻痺により、いつものような活動ができず、制作活動も困難で大幅に減少しています。小豆島の「月の塔」を万博記念公園へ移設するための費用は、ガーナ帰国後にクラウドファンディングで集めようと考えておりました。他の個展も控えており、制作は急ピッチで進める予定でしたが、体力が持たず、このような事態となってしまいました。
神経麻痺を克服するため、今年予定していた仕事の多くを見直し、クラウドファンディングの返礼品としてのアート制作の実行も困難であると判断いたしました。
期待してくださっていた皆様、本当に申し訳ありません。現在は仕事を減らし、神経麻痺克服に向けて全力で取り組んでいます。腕が完全に回復しましたら、再び思いきり絵を描きたいと思っています。
右腕が麻痺したからといって、精神的に落ち込んではいません。スラム撲滅の夢への情熱は、全く冷めるどころか、ますます強まっています。必ず完治させますので、どうか今しばらくお待ちいただければ幸いです。
中止となったプロジェクト概要
月の塔 2025 in Expo’70 Commemorative Park(仮称)
- 開催期間: 2025年春(予定)
- 場所: 万博記念公園 EXPO’70 パビリオン ピロティ(大阪府吹田市千里万博公園)
- 主催: 月の塔プロジェクト実行委員会
- その他: ギャラリーにて長坂真護作品展を併催予定
「月の塔」について
平和を祈るモニュメント「Moon Tower / 月の塔」の原型は、2015年に「みんなで太陽の塔展」にて発表した陶芸作品《月の塔》です。長坂真護は、敬愛する岡本太郎氏が、長坂の故郷・福井にて陶芸作品《月の顔》を残したことから、《太陽の塔》からのメッセージに対する返信は、対極に位置する「月」と解釈し、同じく《月の塔》を越前市で制作しました。
2019年には、ガーナのスラム街・アグボグブロシースラムの人々と廃棄ペットボトルを集め、市民共創型のアート・モニュメント「Moon Tower」を制作し、以降毎年ガーナで「Moon Festival」を継続的に開催しています。2022年、大学、民間企業と技術連携し、3Dプリンター技術、植物由来のバイオフィラメント、廃ペットボトルの再利用、ソーラーパネル発電を利用した《月の塔》を小豆島で発表しました。
美術家・長坂真護について
長坂真護(ながさか まご)1984年生まれ。MAGO CREATION株式会社代表取締役美術家。
2009年、路上の絵描きとなり世界を放浪した後、2017年に世界最大級の電子機器の墓場と呼ばれるガーナのスラム街・アグボクブロシーへ向かいます。それ以降、スラムの人権と環境保全を改善するため廃棄物で作品を制作し、その売上から生まれた資金で、現地にアートギャラリー、リサイクル工場建設、オーガニック農業やEVの事業を展開しています。「サステナブル・キャピタリズム」を提唱し、2030年までにガーナ人10,000名の雇用創出を目指しています。スラム街をサステナブルタウンへ変貌させるため、日々精力的に活動を続けています。また、ガーナにMAGO MOTORS LTDを設立し、2025年1月時点では77名が働いています。
2022年には、東京・上野の森美術館で自身初となる美術館個展を開催。第51回ベストドレッサー賞(学術・文化部門)を受賞しました。2025年の『大阪・関西万博』では、廃ペットボトルを再利用した作品「ミドルクラゲ ”海月(うみつき)” 」を発表予定です。
会社概要
MAGO CREATION株式会社

