大阪・関西万博で「家庭で作る霜降り肉」が実現へ！培養肉未来創造コンソーシアムの展示

2025年4月13日（日）から10月13日（月）まで開催される大阪・関西万博。その大阪ヘルスケアパビリオンの「ミライの都市」エリアにて、「培養肉未来創造コンソーシアム」が、3Dバイオプリント技術による培養肉の実物と、家庭用ミートメーカーのコンセプトモデルを展示します。ブース名は「家庭で作る霜降り肉」と名付けられ、来場者は未来の食卓を垣間見ることができます。

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博

大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、世界中から多くの来場者を集める国際博覧会です。その中でも、大阪ヘルスケアパビリオンは「REBORN」をテーマに、未来の都市生活を提示する重要な役割を担っています。「リボーン体験ルート」と名付けられた展示コーナーでは、「ミライのヘルスケア」「ミライの都市」といったエリアが設けられ、来場者は自分のアバターを「REBORN」させる体験ができます。

培養肉未来創造コンソーシアム：未来の食卓を提案

この大阪ヘルスケアパビリオンのプレミアムパートナーとして参加する「培養肉未来創造コンソーシアム」は、大阪大学大学院工学研究科、株式会社島津製作所、伊藤ハム米久ホールディングス株式会社、TOPPANホールディングス株式会社、株式会社シグマクシス、ZACROS株式会社の6社が運営パートナーとして参画しています。本コンソーシアムは、「お肉は『店で買うもの』から、『家庭で作るもの』へ」というコンセプトのもと、個人の健康や好みに合わせた霜降りステーキを作り出せる家庭用ミートメーカーの未来像を提示します。

7月8日には焼きたて培養肉の香りを体験できるイベントも開催予定

万博開催期間中の7月8日には、大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンステージ」において、焼いた培養肉の香りを体験できるイベントも予定されています。これは、来場者に培養肉の美味しさと可能性を直接感じてもらうための特別な機会となります。

培養肉：食糧問題と環境問題への革新的なアプローチ

培養肉は、人口増加に伴うタンパク質の供給不足や、温室効果ガス排出による環境問題への解決策として注目されています。本コンソーシアムは、3Dバイオプリントによる培養肉製造技術の社会実装に向けて積極的に取り組んでおり、今回の大阪・関西万博での展示はその活動の一環です。

各パートナー企業の役割

各パートナー企業は、それぞれ独自の専門性を活かし、培養肉製造技術の開発と社会実装を推進しています。

大阪大学大学院工学研究科: 3Dバイオプリント技術の開発推進
株式会社島津製作所: 3Dバイオプリント技術の自動化、培養肉の食味や香りなどの分析・評価、培養に係る分析などの周辺技術開発推進、自動生産に適した培地の開発、組織化と成熟化、培養プロセスのモニタリングとフィードバック
伊藤ハム米久ホールディングス株式会社: 培養肉の基となる良質な食肉細胞の提供、3Dバイオプリント技術で製造された培養肉の官能検査、組織化と成熟化等の周辺技術開発の推進
TOPPANホールディングス株式会社: 3Dバイオプリント培養肉製造技術の筋および脂肪線維構造の最適化、細胞外マトリックス材料（バイオインク・つなぎ材）の開発および1次包装等に資する周辺技術開発推進
株式会社シグマクシス: 周辺技術やノウハウを有する企業および団体との連携促進、活動計画と進捗管理、課題管理などを行い、コラボレーションを加速させるプロジェクト・マネジメント・オフィスとしての参画
ZACROS株式会社: 再生医療用ヒト細胞の培養で培ってきた細胞のスケールアップ技術を活用した、培養肉の社会実装に不可欠な細胞の大量培養技術の開発

これらの企業の連携によって、培養肉製造技術の高度化と社会実装が加速していくことが期待されます。

「家庭で作る霜降り肉」展示概要