KiQ、大阪・関西万博で「AI時代の新しい所作」を発表:ヒューマノイドの所作設計を全面的に担当
2025年4月13日に開幕した大阪・関西万博の石黒浩・シグネチャーパビリオン「いのちの未来」において、株式会社KiQ(代表:菊地あかね、東京都渋谷区)が、パビリオン内に登場する全てのヒューマノイドの「所作」および「人との関わり方」の設計・デザインを担当したことが発表されました。
このプロジェクトは、プロデューサー石黒浩氏の構想に基づき、数年にわたる共創によって実現しました。KiQ代表の菊地あかね氏は、共創クリエーターとして任命され、日本文化に根ざした身体表現と最先端のヒューマノイド技術を融合させ、AI時代における“新しいエチケット”のあり方を提案しています。
KiQ:身体知に基づくデザイン開発を推進するクリエイティブスタジオ
KiQは、「Design for Humanity 人間の本質に響くデザインを創造し、感性を表現する」をミッションに掲げるR&D型クリエイティブスタジオです。アート、サイエンス、テクノロジーを横断し、身体知に基づくデザイン開発を進めています。非言語コミュニケーションや暗黙知、身体性を基軸に、国内外での論文発表やプロトタイプ開発を行い、欧米に比べて豊かな身体的ふるまいを持つ日本文化をベースに、UI/UXや空間、ロボティクス分野への実装を進めています。
パビリオンに登場するヒューマノイドと、その所作の特徴
パビリオン内には、KiQが所作設計を担当した複数のヒューマノイドが登場します。
ヤマトロイド: 大阪・関西万博を機に生まれたアンドロイドアバターです。「大和」という名に、日本の歴史発祥の地である奈良や、日本全体を表す言葉、日本に古代より息づく精神性を体現する言葉が込められています。
- 場面設定: フィジカルアバターを使いこなすおばあちゃんがパーツの試着をしているシーン。
- 所作のポイント: 今よりも美しい所作を持った50年後の人々を表現。ヒューマノイド内部に仕込まれた機構により、見返り美人風の日本的な角度の美しさや指先の美しさを意識しつつ、未来の人がアバターになった際に自分のパーツを選んでいる様子を描いています。
アスカロイド: 大阪・関西万博を機に生まれた“子どもの”アンドロイドアバターです。「飛鳥」という名に、世界最古の木造建築である法隆寺や色鮮やかな壁画を持つ高松塚古墳などが生まれた時代が込められています。
- 場面設定: 2068年生まれ。フィジカルアバターとしてアンドロイドを使い、お父さんとお出かけしている女の子。
- 所作のポイント: 動きの一つ一つに遊び心と自主性が宿っています。アバター越しでも、彼女の「自分でやりたい」という意志が、手の伸ばし方や振り向き方に自然とにじみ出るよう設計されています。
1000年後のいのち “まほろば”: 科学技術で進化発展していく未来の人間と出会えるゾーンです。1000年後の世界をイメージした音と光に包まれた幻想的な空間の中で、からだの制約から解き放たれた人の姿との出会いが提供されます。
- 場面設定: 1000年後の世界をイメージした音と光に包まれた幻想的な空間。
- 所作のポイント: 1000年後の人々は、50年後のシーンよりも更に自由な身体となり優雅な所作を身につけ、3体が呼応しながらもお客様に語りかける所作を意識しています。
各ヒューマノイドは独自の所作を持ち、来場者に“言葉を超えた感覚的な対話”をもたらすインスタレーションとして設計されています。
万博関係者のコメント
KiQ代表・菊地あかね氏: 「ふるまいを変えることは、未来を変えること。文化の本質を再構築しながら、新しい価値の創造に挑戦しています。」
プロデューサー・石黒浩氏: 「人間はテクノロジーによって能力を拡張してきた。人間がロボットやAIに寄り添い、調和し、共存していくことで人間の可能性は今よりも更に拡がる。」
グローバル展開:日米二拠点でのShosa Lab展開
KiQは、この取り組みを皮切りに、「Shosa Lab」の日米展開を進めます。米国での研究機関・企業との連携により、身体知に基づくR&D、プロトタイプ開発、空間/UI設計支援を提供します。また、米国市場に適したグローバル化支援も視野に入れ、文化資源としての身体性を活用した国際展開を本格化させます。
KiQとShosa Labについて
KiQは、東京を拠点に活動するラボ併設型クリエイティブスタジオです。「Design for Humanity」を掲げ、アート・科学・テクノロジーを融合しながら、人間の感性や文化知を活かしたR&D、UI/UX、ブランド支援を国内外で展開しています。Shosa Labは、人間のふるまいと身体知に基づく非言語コミュニケーションを科学・デザイン・実装するラボで、文化的知性を活かし、ロボティクス・空間設計・UI/UXなどの領域で企業や大学と連携したプロジェクトを推進しています。
お問い合わせ
株式会社KiQ 広報部 Mail:info@kiq.ne.jp Tel:03-6421-0575 Web:https://kiq.ne.jp (URLは本文に記載されているものですが、指示に従いまとめには記載しません)


