スポーツの力で持続可能な未来を創造する:大阪・関西万博国連パビリオンで開催されたイベント報告
2025年4月27日、大阪・関西万博会場内のテーマウィークスタジオにて、「スポーツで地球を守ろう:持続可能な未来のためのスポーツの役割と可能性」と題したイベントが開催されました。本イベントは、国連パビリオンにおいて、国連と欧州サッカー連盟(UEFA)の連携の下、日本財団が推進する「HEROs~Sportsmanship for the future~」事業の一環として開催されたものです。
このイベントは、スポーツ界の第一線で活躍する関係者たちが集結し、スポーツが気候変動対策、人権、ジェンダー平等といった分野でどのように持続可能な変化を促せるのかを探る貴重な機会となりました。 スキージャンプ日本代表として国際的に活躍する高梨沙羅選手をはじめ、欧州サッカー連盟(UEFA)社会・環境サステナビリティ担当ディレクターのミケーレ・ウヴァ氏など、多彩なパネリストが登壇しました。
イベントは、午後2時から3時20分まで開催され、英語と日本語の同時通訳が提供されました。プログラムは、マーヘル・ナセル国連事務次長補/大阪・関西万博国連パビリオン代表による開会の挨拶で幕を開けました。続いて、ミケーレ・ウヴァ氏による基調講演「成功のカギはサステナビリティ:スポーツイベントの新たな戦略」が行われました。
基調講演に続き、「持続可能な未来におけるスポーツの役割」と題したパネルディスカッションが開催されました。モデレーターは根本かおる氏(国連広報センター所長)が務め、パネリストとしてマーヘル・ナセル氏、ミケーレ・ウヴァ氏、高梨沙羅選手、吉川美奈子氏(株式会社アシックス・エグゼクティブアドバイザー)、永島昭浩氏(日本サッカー協会評議員/大阪府サッカー協会会長)が参加しました。それぞれの立場から、スポーツが持続可能な社会の実現に貢献できる方法について活発な議論が交わされました。
特に、高梨沙羅選手はアスリートの視点から、スポーツが環境問題や社会課題にどのように貢献できるかについて自身の経験に基づいた貴重な意見を述べました。スポーツが持つ、文化やコミュニティを超えて人々を鼓舞し、団結させる力を活かし、持続可能な開発目標(SDGs)の推進に貢献していくための具体的な方策が模索されました。
本イベントの開催母体である日本財団は、「HEROs~Sportsmanship for the future~」事業を通じて、アスリートと共に社会課題解決の輪を広げていくことを目的としています。その一環として2024年3月より始動した「HEROs PLEDGE」プロジェクトは、スポーツ界を横断して使い捨てプラスチック削減に取り組む取り組みです。2027年度末までに主要スポーツの興行における使い捨てプラスチックごみの半減を目標に、アスリートや関係団体が連携し、啓発活動や削減に向けた具体的な行動を推進しています。
「HEROs PLEDGE」プロジェクトでは、アスリート36名、団体27団体(2025年4月21日時点)がパートナーとして参加しており、特設サイトではプレッジ(宣言)機能を通じて一般の方々への情報発信も行われています。
本イベントは、スポーツ界がSDGs達成に向けて積極的に取り組む姿勢を示すものであり、スポーツと持続可能性の接点を考える上で重要な機会となりました。 参加者一同、スポーツの力を活かし、より良い未来を創造していくための具体的な方法を共有し、今後の協働に向けて強い意志を固めました。
日本財団について
日本財団は1962年設立の日本最大規模の財団です。ボートレースの売上金からの交付金を財源として、人種・国境を越えて、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援など、幅広い分野の活動を推進しています。
HEROs Sportsmanship for the future について
“HEROs Sportsmanship for the future”は、日本財団の事業で、社会課題解決の輪を広げるためのプラットフォームです。アスリートの社会貢献活動を推進することで、スポーツを通じて多くの人々の関心と行動を生み出し、社会貢献活動の普及を目指しています。
イベント詳細
- 日時: 2025年4月27日(日)午後2:00~3:20(開場:午後1:30)
- 会場: 大阪・関西万博会場内 テーマウィークスタジオ
- 言語: 英語および日本語(同時通訳)
本イベントは、スポーツの持つ力を活かし、持続可能な社会の実現に貢献するための重要な一歩となりました。今後の取り組みにも期待が高まります。


