2025年大阪・関西万博:ヤマハのSoundUD「おもてなしガイド」が経済産業省主催展示を含む複数会場で活躍
ヤマハ株式会社は、2025年5月20日~24日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)にて経済産業省主催の「福島復興展示」ブースにおいて、SoundUDを活用した「おもてなしガイド」の新機能「通訳キャラクター」を提供しました。
この新機能は、多言語翻訳技術とキャラクターを融合させ、インターネット接続不要で多言語コミュニケーションをサポートします。スクリーンに投影されたキャラクターが通訳者となり、異なる言語を話す人々の円滑な会話を実現します。キャラクターは、イベント会場や展示ブースだけでなく、商業施設、駅、自治体の窓口、オフィスなど、様々な場所でサイネージ、タブレット、PCなど様々なデバイスに表示可能です。音声通訳に加え、文字のみの表示にも対応しており、今後は対話型の多言語応答機能の拡張も検討されています。
「福島復興展示」では、VOCALOID™のキャラクターである「ZOLA Project」と「galaco」が通訳キャラクターとして登場し、表情豊かに身振り手振りで通訳を行いました。これは本機能の初公開・活用事例となります。さらに、経済産業省が提供する同展示のステージプログラムでも「おもてなしガイド」による多言語同時通訳ガイドが採用され、登壇者のトーク内容を日本語と英語で会場内のスクリーンに表示することで、外国人や聴覚に配慮が必要な方の参加を支援しました。
ヤマハは、SoundUDを活用したシステムやサービスの提供を通じて、復興する被災地の姿を世界に発信する取り組みへ貢献を目指しています。
経済産業省 大臣官房福島復興推進グループ 福島広報戦略・風評被害対応室長 三牧 純一郎様は、「福島復興展示」において、「おもてなしガイド」が効果的な国内外への情報発信を実現したと評価し、多くの来場者と共に共感の輪を広げていきたいとコメントしています。
公益社団法人 福島相双復興推進機構 広域まちづくりグループ長 皮籠石 直征様は、大阪・関西万博での展示が浜通りの事業者や自治体の取り組み、地域の魅力を国内外の来場者に理解させる機会になると確信しており、「おもてなしガイド」と「通訳キャラクター」がその魅力を伝える一助となると期待を寄せています。さらに、公共交通機関やスタジアム以外への実用化、自治体行政窓口での多言語対応への活用への期待も示しています。
大阪・関西万博会場内における「おもてなしガイド」の導入事例
大阪・関西万博会場内でも、「おもてなしガイド」が複数のショーやパビリオンで採用され、外国人や聴覚障がい者の方々に好評を得ています。ショーやイベントと同期して翻訳テキストや音声によるガイドを自動配信する仕組みで、無償で利用可能です。
-
水と空気のスペクタクルショー「アオと夜の虹のパレード」(サントリーホールディングス(株)/ダイキン工業(株))では、英語の吹替、日本語・英語の字幕と音声ガイドを提供。会場に掲示されたQRコードを読み取ることで利用できます。対応言語は日本語と英語です。
-
三菱未来館(三菱大阪・関西万博総合委員会)では、「おもてなしガイド」アプリを事前にダウンロードすることで、イヤホンを通して映像コンテンツに連動したナレーションを各言語で楽しめます。対応言語は英語、中国語、韓国語です。
-
PASONA NATUREVERSE((株)パソナグループ)では、多言語翻訳機能付きガイドイヤホンをレンタルし、パビリオン内の5か所で音声ガイドを提供しています。ヤマハは音声ガイドアプリを提供しており、対応言語は日本語、英語、中国語(簡)、韓国語、スペイン語、フランス語です。
多言語翻訳システム開発の背景
ヤマハはSoundUD事業を通じて、「おもてなしガイド」などのツールを国内の施設や交通機関に提供してきました。2019年にはタイ・バンコクで開催された国際会議にもキャラクターを活用したシステムを提供しています。現在もコンテンツと多言語翻訳に関する研究開発を進めており、関連技術の進展にも取り組んでいます。
総務省の「多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発」における「総務省委託・多言語翻訳技術高度化推進コンソーシアム」の一員として「グローバルコミュニケーション計画2025」を推進し、「おもてなしガイド」の新システムはその成果の一つです。2025年5月27日~6月2日には、大阪・関西万博のフューチャーライフビレッジ(D6ブース)で期間展示を行いました。
ヤマハ株式会社は、音のユニバーサルデザイン化を推進する企業です。
(注記:元記事に記載されているURLは、本記事では省略しています。)


