2025年防災万博でMeta Heroesが提案する防災メタバースとAIの新しい社会実装
2025年5月28日、大阪・関西万博EXPOホールで開催された一般催事「防災万博」にて、株式会社Meta Heroesは17:00～18:30のセッション「防災メタバース・AIの発表」を実施しました。このセッションでは、同社が開発・企画に携わる最新の防災メタバースとAIを活用した体験型防災学習の取り組みが紹介されました。
Meta Heroesは、メタバース（XR）やAIを活用した社会課題解決を行う企業です。Unreal Engine for Fortnite、Roblox Studio、Minecraftなどを活用したメタバース制作事業や、AIを活用した開発、リスキリングを中心とした教育事業などを展開しています。2024年8月には、大阪なんばの「なんばパークス」にDX教育スペース「Hero Egg」を開設し、次世代の育成にも力を入れています。
防災は「教えられるもの」から「主体的に学びたくなるもの」へ
本セッションの主旨は、自然な形で防災意識を根付かせる新たなアプローチの共有です。「教え込む防災」から「自ら体験し、理解し、備える防災」への転換を目指し、メタバースやAIといった先端技術を活用しながら、子どもから高齢者まで、すべての市民が防災を自分ごととして考え、備えられる社会の実現を目指しています。
セッション発表内容
セッションでは、以下の内容が発表されました。
1. 防災メタバース最新デモンストレーション
Meta Heroesが開発中の防災メタバースの最新版が公開されました。仮想空間で「もしも」を可視化することで、より現実に近い防災体験を可能にするものです。
2. 地震防災シミュレーション in 大阪北摂（千里中央）
Meta Heroesと千里商事が共同で、大阪・北摂エリアを舞台に、地震発生から避難までの流れを追体験できるシナリオ型防災コンテンツを開発しました。地域住民が自分の街を使って防災を学べる実証事例として注目されています。
3. 『少年と犬』× Fortnite
直木賞受賞作を原作とした映画『少年と犬』と連携し、「ペットと共に生き延びる防災」をテーマにしたFortniteマップを制作しました。ゲーム空間内で避難行動を選びながら、防災とペット共生の知識を自然に学べる仕組みです。
4. AI・メタバースによる地域防災のアップデート
アローサル・テクノロジー株式会社、Tools For Humanity、岐阜大学との共同研究による取り組みが紹介されました。 Tools for Humanity社との「奉還町商店街プロジェクト」では、デジタルID技術を活用した地域活性・防災支援モデルが発表されました。また、岐阜大学・髙木教授との共同研究では、防災アプリのメタバース化や、XAI（説明可能なAI）と生成AIを組み合わせた避難行動支援の取り組みが紹介されました。
体験が「意識」を育てる 楽しく備える防災DX
本セッションで紹介された取り組みは、「体験することがそのまま備えになる」設計がなされています。
- 子どもでも飽きずに参加できる、ストーリーとゲーム性を備えた防災体験
- 地域の地名や実在の建物を使った“リアルな自分ごと感”
- AIが一人ひとりに合わせて問いかける学習設計
- 動物との共生や聴覚障がい者対応といった“包摂的視点”
これらの試みは、防災を専門知識ではなく、誰にとっても身近で必要な日常スキルへと進化させる鍵となります。
株式会社Meta Heroesについて
株式会社Meta Heroesは、2021年12月3日設立の企業です。代表取締役は松石和俊氏です。大阪市に本社を置き、DX教育スペース「Hero Egg」を運営しています。
防災万博開催概要
（防災万博の開催概要に関する情報は、本文中に記載がありませんでした。）
まとめ
Meta Heroesは、2025年の防災万博において、メタバースとAIを活用した革新的な防災教育プログラムを発表しました。 これらの取り組みは、従来の防災教育の枠を超え、ゲーム性と現実世界との融合によって、より効果的で魅力的な防災学習体験を提供することを目指しています。 体験を通して防災意識を高め、地域住民の防災力を向上させることを目的とした、新たな社会実装の試みとして注目されます。
