大阪・関西万博2025「饗宴!匠が演じる日本美の世界」にて、岡本銘木店が大阪欄間の職人技を初披露
2025年5月27日(火)から6月1日(日)まで、大阪・関西万博2025の公式プログラムの一つとして開催される『饗宴!匠が演じる日本美の世界』(読売新聞社主催、三菱UFJフィナンシャル・グループ協賛)に、株式会社岡本銘木店が出展します。本展示会は「MUFG工芸プロジェクト」として展開され、全国の工芸家、職人、クリエイターによる伝統工芸作品が一同に介する場となります。
岡本銘木店は、「大阪欄間の彫刻技術を生かした作品」として、新作を含む複数の作品を出展します。大阪欄間の伝統的な「透かし彫り」や「浮き彫り」の技法を用いながら、現代のインテリアにも調和する洗練されたデザインが特徴です。異分野の匠とのコラボレーション作品も発表予定です。
『饗宴!匠が演じる日本美の世界』概要
イベント詳細
- イベント名: 『饗宴!匠が演じる日本美の世界』
- 期間: 2025年5月27日(火)~6月1日(日) 10:00~19:00(※最終日は16:00まで)
- 会場: ギャラリーEAST/ポップアップステージ南(大阪・関西万博会場内)
- 主催: 読売新聞社
- 協賛: 三菱UFJフィナンシャル・グループ
展示の見どころ
本展では、陶磁器、漆器、織物、木工、金工、表装、和紙製品など、全国の工芸作家による50点を超える作品が展示されます。さらに、ファッションショーや実演パフォーマンスなど、多彩な体験プログラムも予定されています。伝統の継承だけでなく、全国の匠がつながり、新たな創造を生む「未来につながる工芸」の現在進行形をご覧いただける機会となります。
岡本銘木店出展作品紹介
岡本銘木店は、以下の作品を出展します。
1. 【コラボ作品】漆重箱(高岡漆器×大阪欄間彫刻)
- 高岡漆器(株式会社柴田漆器店)との異分野共演による作品です。
- 欄間彫師による木彫デザインに、高岡の伝統漆技法を融合させた、実用性と芸術性を兼ね備えた現代アート作品です。
- 作品タイトルは現地で公開されます。
2. 【大阪欄間職人WAZAシリーズ】
伝統の彫刻技術を活かしたインテリア小物です。木の風合いと彫刻の美が調和するプロダクトとして、以下の作品が展示されます。
- 掛時計「瓦」
- 置き時計「竹」
- コートフック「瓦」
- コートフック「竹」
生活の中に伝統を取り入れる新しい提案となる作品です。
3. 【新作】欄間アートパネル
古くから日本家屋を彩ってきた欄間彫刻の魅力を、現代空間に取り入れやすいアートパネルとして再構成した新作品です。
長年にわたり受け継がれてきた欄間の意匠を、サイズや構成を見直し、現代の住宅や商業空間にも自然に溶け込む「飾る工芸」として昇華させた意欲作です。社内に眠っていた歴史ある欄間を有効活用する試みでもあり、サステナブルな工芸のあり方を模索する挑戦でもあります。作品タイトルは初披露とともに現地で公開されます。
大阪欄間について
大阪欄間は、日本の伝統建築における重要な建築様式のひとつであり、精緻な彫刻など装飾性に富んだ独自のデザインが特徴です。その歴史は17世紀にさかのぼり、商人文化が栄えた大阪で発展しました。1975年には経済産業大臣指定の「伝統的工芸品」として、1986年には大阪府知事指定の「伝統工芸品」として認定されています。透かし彫りや浮き彫りの技法を駆使した精巧な彫刻が最大の特徴であり、光と影のコントラストを活かした繊細なデザインが空間に風格と趣をもたらします。使用される木材は、杉や桧、桐、欅などの国産材です。
欄間職人・野口 志津香氏コメント
野口氏は、大阪・関西万博という大舞台で自身の作品を出展できることを喜び、漆とのコラボレーションを実現できたこと、そして欄間を現代空間にもフィットするインテリア作品に仕立てるプロジェクトに挑戦できたことを大きな成果として挙げています。高岡漆器とのコラボレーションは、地元・高岡の伝統工芸との出会いから実現しました。高岡漆器と大阪欄間は、ともに長い歴史を持ち、同じ頃に国の伝統的工芸品として認定を受けていることから、両技術の融合に大きな意義を感じています。また、現代の住宅に欄間が見かけない状況から、社内では「眠っている在庫」とまで言われていた欄間を、本来持つ美しさを現代に活かす試みとして、アートパネルへの再構成に挑戦しました。
『饗宴!匠が演じる日本美の世界』出展の背景と今後の展望
岡本銘木店は、「大阪欄間」の彫刻技術を活かした現代的なプロダクトと異分野とのコラボレーション作品を通して、本展示会への出展が決定しました。特に高岡漆器との共同制作による『漆重箱』は、伝統の枠を超えた“用の美”と“芸術性”を備えたプロダクトです。 『WAZAシリーズ』では、伝統技術を日常生活の中に溶け込ませる“生活工芸”として展開されます。今後、岡本銘木店は「大阪欄間」を軸に、伝統技術の継承とともに、現代社会に適応したプロダクト開発や異業種連携を通じた発信活動を強化し、未来につながる“進化する工芸”として、国内外への情報発信と市場創出を目指します。
株式会社岡本銘木店について
株式会社岡本銘木店は、大阪府吹田市に本社を置く会社で、一般木材、銘木、集成材、住宅設備等の販売、美術欄間、彫刻品の加工などを事業内容としています。


