大阪・関西万博:フィガロジャポンBWAが語る未来の働き方とメディア

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【イベントレポート】2025年大阪・関西万博でフィガロジャポンBWAが特別イベントを開催。女性が直面する働き方の課題を紐解き、よりよい未来についてウーマンズ パビリオンで語り合う。

フィガロジャポンBusiness with Attitude(BWA)が2025年4月25日、大阪・関西万博で特別イベント「フィガロジャポンと考える、未来のメディアと女性の働き方のカタチ。」を開催

CEメディアハウスが運営するフィガロジャポンBusiness with Attitude(BWA)は、2025年4月25日、大阪・関西万博において特別イベント「フィガロジャポンと考える、未来のメディアと女性の働き方のカタチ。」を開催しました。

現在開幕中の大阪・関西万博では、カルティエが内閣府らとともに出展するウーマンズ パビリオン内に、WAスペースと呼ばれる語らいの場が設けられています。このWAスペースでは、対話やコラボレーションを通じて人々のアクションを喚起する様々な催しが開催されています。

フィガロジャポンBWAはこのWAスペースを利用し、女性たちが直面する働き方の課題を紐解き、より良い未来を築くための方法を語り合うイベントを実施しました。ゲストには、共同通信社編集局次長の山脇絵里子氏と特定非営利活動法人Waffle理事長の田中沙弥果氏を迎え、モデレーターをフィガロジャポンBWA事務局長の藤本淑子が務めました。

山脇絵里子氏は1992年に共同通信社に入社し、20年以上にわたり社会部に所属。事件記者が花形とされる中で、子育てをしながら長時間に及ぶ事件記者の働き方は難しいことから、医療、福祉、ジェンダーなどの問題に取り組んできました。そして2021年、男性が歴代務めてきた社会部長に女性として初めて就任。2023年には編集局次長に昇進するなど、ジェンダーの壁を次々と乗り越えてきました。

田中沙弥果氏は、2024年12月に第1子を出産したばかりです。カナダ留学中に日本のステレオタイプなジェンダー観に疑問を持つようになり、IT分野のジェンダーギャップ解消を目指して2019年にWaffleを創設。女子やノンバイナリーの中高生・大学生向けに、サイト制作やアプリ開発を通じてプログラミングを学べる機会を提供しています。

イベント前半では、それぞれの取り組みについてのキーノートレクチャーが行われました。

「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」から見る性別と地域の「二重の格差」

山脇氏は、共同通信社が2022年から毎年公表している「都道府県版ジェンダー・ギャップ指数」を紹介しました。2024年の日本のグローバル・ジェンダーギャップ指数は146カ国中118位であり、政府任せではジェンダー平等達成に何年かかるのかという危機感から、ジェンダーの研究者や統計の専門家と共に研究会を結成。政治、行政、経済、教育の4分野における各都道府県のジェンダー・ギャップ指数を公表し、キャンペーン報道を展開しています。

この取り組みは、日本国内における違いを可視化した点に意義があります。例えば大学進学率は、東京では男女とも75%以上が4年制大学に進学している一方、女性の大学進学率が30%台という県も少なくありません。地方で育つ女の子たちは、性別と地域の二重の格差の影響を受けていることがデータから明らかです。この二重の格差を並行して解決していく必要性を指摘し、東京からの政策だけでは日本は変わらないと述べました。

戦後の日本は男性目線で作られてきましたが、女性目線で取り組むことで伸びしろが多く、多様な視点を取り入れることでイノベーションにつながり、社会の活力が向上すると述べています。この指数をもとに、格差解消に取り組む自治体も現れているとのことです。

山脇氏は、報道が信頼され、政策目標となり、社会課題の解決につながるソリューションジャーナリズムをメディアとして目指すと力強く述べました。

IT・STEM教育における「水漏れパイプ問題」とは?

田中氏は、STEM分野でのジェンダー平等を目指すWaffleの取り組みを紹介しました。Waffle創設前は、プログラミング教育を学校の先生に教えるNPOで働いており、全国各地を訪れる中で、小学生では男女差なくプログラミングを楽しんでいるのに、中高生向けのプログラミングコンテストでは参加者の男女比が20対1だったことに衝撃を受けました。

中学、高校でITに対する意識が変わることを解消するため、2019年にWaffleを創設。女子やノンバイナリーの中高生・大学生にプログラミング教育の機会を提供すると共に、大人への啓発やジェンダーギャップ解消への予算配分を求める政策提言を行っています。

科学やITの仕事に興味がある15歳女子の割合はわずか3.4%です。しかし、OECDの学習到達度調査(PISA)では、日本の女子の方がアメリカの男子よりも数学や科学のスコアが高いと説明しました。学力的には世界のトップクラスなのに、固定観念が大きな壁となっており、教師や親から理系は男子が行くもの、女子は体力がないから無理などと言われ、進路を変える生徒もいると述べました。

年齢が上がるほど理工系の道を選ぶ女子が少なくなることを「水漏れパイプ」問題と呼び、Waffleでは、プログラミング教育の機会提供だけでなく、教師や保護者へのジェンダーギャップに関する理解促進、生徒が自信を持って理系を選択できるようなコミュニティづくりを通じて、社会全体のシステムを変えることを目指しています。

田中の話を受け、山脇氏は、日本の男女賃金格差が大きいことに触れ、理系選択をする女性が増えれば賃金格差の解消にもつながると述べました。

日本の地域の女性の課題は世界に通じる? フランスの地域の現状

イベント後半では、視聴者の質問やコメントを交えながら、ジェンダーギャップを乗り越えるコツや、日本から世界へ発信する意義などについてのディスカッションが行われました。

子育てとキャリアの両立に悩む女性たちの質問に対し、山脇氏は、かつて「子育ても仕事もどちらも100%を目指すのではなく、60%でいい。足せば120%になるから」と言われたことで救われたと紹介。男性と同じ働き方をせず、「働き方を変えていきませんか?」と提案することを心がけていると述べました。

田中氏は、女性がキャリアを継続するには制度だけでなく文化も必要であり、男性の育休取得率を上げて文化を変えていくことが重要だと述べました。

藤本氏はフランスの状況を紹介しました。フランスは2024年のグローバル・ジェンダーギャップ指数で146カ国中22位ですが、地域やIT・STEM教育については日本と同様の課題があると述べました。保育サポートや公共サービスが不足している地域では女性が孤独を抱えやすく、教育を受けた女性が働く場所が少なく都市に流出する傾向は日本と変わらないとのことです。またSTEM分野でも、女性は理工系に向いていないという思い込みや指導者のステレオタイプがあるのは同様です。

日本の地域で女性たちが感じている課題を発信することは、世界の女性の課題にもつながり、それが日本から世界に発信する意義だと藤本氏は述べました。

メディアの役割については、社会を良くしていく上でメディアが力を合わせることが重要だと一致しました。BWAでは、今後も世の中を良くしたいと願う女性たちを応援し、共に新しいカルチャーを創っていきたいと述べました。

最後に、「美しく豊かな働き方」について、山脇氏は仕事以外のやりたいことを絶対にあきらめないこと、田中氏は細々とでも仕事を続けた方が良いと述べました。

田中氏は、ケア労働に入ってしまうと孤立する可能性があるので、社会との繋がりを保ちつつ、コミットする量を変えるなど、その時々でバランスをとるのが豊かな働き方だと考えていると述べました。

イベントは、課題に気付けること、課題を知ると行動が生まれ解決に向かいやすいこと、社会は必ず変えられることを参加者に伝え、幕を閉じました。

【アーカイブ動画】「フィガロジャポンと考える、未来のメディアと女性の働き方のカタチ。」

2021年に始まった「フィガロジャポンBusiness with Attitude(BWA)」は、新しい時代に自分の美学や価値観を大切に、楽しみながら働き、社会に良いインパクトを与える「美しく豊かな働き方」を実践する女性たちのコミュニティです。

BWA特設サイト: (URLは省略)

BWA公式Xアカウント:@figarojaponBWA (URLは省略)

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【6/2まで受付延長】ビジネスに込める「思い」を発信してみませんか? BWAピッチコンテスト2025出場者募集中!

フィガロジャポンBWAは、ビジネスコンテスト「BWAピッチコンテスト2025」を開催しています。応募締切は2025年6月2日(月)正午12:00に延長されました。7月11日(金)に都内で開催される本選では、ビジネスにかける思いをピッチで発表し、審査員および観覧者投票に基づいて受賞者を選出します。ピッチの様子は、フィガロジャポンのメディアを通じて全国に発信されます。

BWAピッチコンテスト2025の募集要項・応募:(URLは省略)

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