大阪万博が牽引!過去最高となった2025年4月の“人流”は?訪日外国人の流れを「インバウンドアナリティクス+」を用いて分析
2025年4月、訪日インバウンドの流れや傾向を追いかけているunbotの編集部は、最新の訪日外客数データと大阪万博の動向を調査しました。
2025年4月の「訪日外客数」が過去最高を更新!
2025年4月の訪日外客数(日本政府観光局調べ)は3,908,900人で、前年同月比28.5%増。単月としては2025年1月(3,781,629人)を上回り過去最高を記録しました。桜シーズンという観光に最適な時期に加え、大阪万博の開催も影響していると考えられます。
4月13日の開幕から1か月半が経過した5月17日までの一般来場者数は314万2,049人で300万人を突破。万博協会によると、そのうち約13%が訪日外客で、事前の想定(12.4%)をやや上回っています。地域別ではアジア圏が40.5%でトップでした。
大阪万博、関西国際空港を起点にした大阪周辺の人流は?
世界42億のスマホIDを活用した訪日外国人人流データ分析システム「インバウンドアナリティクス+(プラス)」を用いて、詳細な内訳を分析しました。「インバウンドアナリティクス+」では、任意の地点を分析地点(POI)として登録することで、そのエリアの訪日外国人の来訪動向をピンポイントに分析できます。
大阪万博の夢洲駅周辺を分析地点に設定し、4月からの国別ユニークIDランキングを調べたところ、万博開催の4月13日から数値が上昇していることが確認されました。中国(メインランド)のデータは対象外ですが、TOP3は「台湾」「大韓民国」「香港」でした。
※「インバウンドアナリティクス+」で可視化されるのは、分析システムが把握しているスマホ端末ID数を基にした、訪日外国人の居住国別分布の日ごと変化で、ユニークID数は人数ではありません。
日本政府観光局のデータでは、2025年4月の訪日外客数の総数の内訳は中国を除くと「韓国」「台湾」「アメリカ合衆国」「香港」の順でした。大阪万博への関心度は欧米よりもアジア圏の方が大きい可能性があります。
「インバウンドアナリティクス+」による関西国際空港エリアの分析では、韓国と台湾が圧倒的な割合を占めていました。しかし、万博会場の分析では韓国と台湾の割合が逆転していました。
大阪観光局の調査によると、訪日客が大阪で訪問した施設として多く挙がっているのは「道頓堀(心斎橋・難波・アメリカ村)」(74%)、「大阪城」(54%)、「ユニバーサルスタジオ」(45%)です。「インバウンドアナリティクス+」でこれらのエリアを分析した結果、「道頓堀」「ユニバーサルスタジオ」エリアでは大韓民国、台湾、香港の順となりました。一方、大阪城エリアでは大韓民国、台湾が強いものの、「アメリカ合衆国」「オーストラリア」といったアジア圏以外の国々の割合も高くなっていました。
イベントや交通の起点との差分を分析し、効果的なマーケティングを
大阪万博は2025年10月13日までの期間限定開催です。新たなパビリオンの開設や要人、タレントの来日などによって訪日の客層も変化する可能性があります。
イベントや関西国際空港のような交通の起点となる場所との比較は、集客戦略を考える上で重要です。「インバウンドアナリティクス+」では期間や時間帯でも分析が可能です。自治体のエリアや自社の施設との差分を分析することで、効果的な集客戦略を立てることができます。
株式会社unbotは、クロスロケーションズ株式会社と共同で、訪日旅行客の旅中におけるリアルな行動態様の研究を行い、効果的なマーケティング施策の支援を行っています。
株式会社unbotについて
株式会社unbotは、中国市場向けのEC店舗運営支援や各種プロモーション企画・実行を中心に、中国圏に特化したデジタルマーケティング事業を展開しています。 その他、日本のエンターテインメントコンテンツの海外市場発信なども行っています。
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クロスロケーションズ株式会社は、位置情報ビッグデータをAIが解析・視覚化する独自技術「Location Engine™」などを開発し、人流データの活用による企業のビジネス拡大を支援しています。
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訪日インバウンド事業担当:梅里 亮大
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